本能寺の変の原因? 明智光秀の徳川家康接待4 天正十年五月十六日御あさめし膳

スポンサーリンク



当時の食事は1日2食 朝からしっかりフルコース

今回も引き続き、1582(天正10)年、織田信長から安土城に招待された徳川家康を饗応するため、明智光秀が用意した献立を紹介しましょう。

本能寺の変の原因? 明智光秀の徳川家康接待3 天正十年五月十五日晩御膳 

2021.02.11

本能寺の変の原因? 明智光秀の徳川家康接待2 おもてなしメニューにはあの料理も!

2021.02.10

『続群書類従(ぞくぐんしょるいじゅう)』という書物の中に記録として残されており、ジャパンナレッジで読むことが可能なので、興味のある方は原典もご覧ください。

参考にしたのは、以前ご紹介した施設「安土城天主 信長の館」サイトです。

『麒麟がくる』ゆかりの地・安土2 安土城址に行く前に、訪ねてみたい施設

2021.01.27

今回は、家康の安土城滞在2日目・5月16日の朝食。

現代では、朝食抜きの人も珍しくありませんが、当時は朝からしっかり食べていました。当時の食事は1日2食なので、朝食は大事です。

本膳~与膳に加えて御菓子も出され、なかなか豪華な朝食でした。これで今日もがんばれますね!

朝から日本三大珍味!

本膳は、琵琶湖の特産・鱒(ます)の焼き物、里芋と細切りゴボウの味噌汁(白味噌仕立て)、鮒のなます(細切りにした鮒の身を、煎り酒と酢で和える)、ウドの芽の煮物、このわた(なまこの内臓の塩辛)、宇治丸(うじまる)、そしてご飯。

京都発祥の白味噌が、ここで初めて登場です! 家康は初めて食べたかな?

そしてウドの芽ですが、普通は他の山菜と同様、春の食べ物です。それを梅雨時の、この時期に出しました。

冬に採ったウドの根を瓶などに入れ芥(ごみ?)をかぶせると、梅雨時のこの時期でも白く柔らかい芽が利用できたそうです。

このわたは、「日本三大珍味」とも呼ばれ、私はまだ食べたこともない食材(食べてみたい!)。お酒が飲みたくならないかな?

「おちつき膳」にも出た宇治丸という料理は、うなぎの醤油ダレ焼きのこと。前日に続き、今回も貴重な醤油を使っていました。

手がかかる調理法 見た目も美しく食べやすく

二膳にはひばりの焼き鳥、カレイの味噌煮、鯛のすまし汁、干し鱈の削り物、麩の小串(生麩をタレ味噌をつけて炙り、串にさす)、いか(調理法不明)、焼きなすの冷やし汁(すまし仕立て)。

ひばりは丸焼きにされ、頭も骨ごと食べていました。ワイルド!

干し鱈の削り物とは、干し鱈を小さく切って火にあぶり、細かく手で裂きすり鉢ですって、毛のようにふんわりと盛り付ける料理だそうです。見たことはないけれど、削り節みたいなものかな?

いかの表面にも、食べやすいよう切り込みが入っていました。

三膳には魚(鮭?)の塩漬け、雁の汁、切り蒲鉾・焼き鮎・酢ごぼうの盛り合わせ、すきかかり、とさかのり。

雁は美味な鳥で鷹狩りの獲物として鶴とともに尊ばれ、昔から好んで食べられた鳥でした(今は個体数が減少し、狩猟が禁止されています)。

私は「がんもどき」しか食べたことがない・・・。がんもどきも美味しいから、雁はもっと美味しいのでしょう。

その中でも雁の汁は、雁料理中で最も美味とされた料理なのだとか。

すきかかりとは、杉板の上や、杉箱の中で魚や鳥肉をたれ味噌で煮たもの。杉の香りが移るとして喜ばれたそうです。何の肉を煮たのかな?

とさかのりは紅藻類の海藻で、鶏のとさかのような赤い色をしています。料理の見た目が引き立ちますね!

豪華魚料理の数々

与膳は大鱧(はも)、つべた(淡路特産の巻き貝)、山の芋ひしお削りあまのり、干し鯛のそぼろ、鱸(すずき)の刺身(醤油ではなくタデ酢をつける)、ミル貝。

大鱧とは大型の鱧を半分に切り、アラメ(海藻)を中に入れ、重ねて巻き、ゆでて薄切りにした料理です。

「山の芋ひしお削りあまのり」も耳慣れない料理ですね。皮をむいた山の芋を柔らかくゆで、魚や鳥の肉をすり鉢ですり、たれ味噌に入れ火にかけます。この味噌だれを山の芋にかけ、上に刻み海苔を使用し、甘海苔を添えて食べました。

干し鯛のそぼろはすり鉢ですり、毛のように柔らかくするのだとか。これも手が込んでます!

夏が旬の鱸のお刺身も美味しそうですね。ミル貝は長い水管をゆで、煎り酒(酒と梅干しを入れて火にかける)に浸して味をつけていました。

御菓子の膳には、薄皮饅頭、山の芋(細く切って生で食べるとデザートになる?)、美濃柿、ビワ、麩揚げ。

この時期が梅雨時だと考えれば、ビワは旬の果物、美濃柿は干し柿と思われます。

旬の食材を取り込んだ光秀のメニュー。今回もとても素晴らしく、食べてみたいと思えました。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です