フランスは西ヨーロッパ最大の面積を誇る国で、パリだけではなく、地方都市にもたくさんの魅力的な観光地があります。
私の場合、パリのシャルル・ド・ゴール空港からパリに入ったことはなく、今回の旅行でも、空港からストラスブールという都市をまず目指しました。
空港と直結! TGV空港駅
TGVとはフランス国鉄(SNCF)が誇る高速鉄道で、日本の新幹線のようなもの。
日本なら(関西の場合)、関西国際空港から到着した乗客は、まず新大阪駅まで鉄道やバスで向かい、そこから新幹線で目的地を目指します。
でもフランスでは空港にTGV駅があり、移動がとても便利でした。
これに乗るとパリ市内に立ち寄らずに、ストラスブールへ移動できます。
駅への行き方ですが、私達はターミナル1からCDGVAL(シャルル・ド・ゴール・ヴァル)という無人列車に乗り、ターミナル2を目指しました。
これがTGV駅のあるターミナル2で、案内掲示板のカーブがお洒落だと、娘が指摘していました。
確かに関空では見ないデザインでした。
駅への表示もすぐに見つかり、無事にTGV空港駅に着きました。
TGV空港駅は、ターミナルビルの2階部分が切符売り場や待合室になっています。
インフォメーションセンターもあって、係の男性が親切に教えてくれます。
私達はあらかじめ、今回の旅で使う鉄道切符を、レイルヨーロッパという日本のサイトで購入していました。
その方が安いし、飛行機から降りて出国審査を終え、スーツケースを受け取り駅に移動して、それから切符を買うとなると時間がかかってしまうためです。
今回は9:30着のトルコ航空がほぼ定刻通りで、予約していた11:08発の列車の出発40分前に駅に到着。
切符売り場はやはり長蛇の列でした。
これは待っている間にふとみつけた、携帯電話の人力充電器です(面白そうでした)。
いざTGV車内へ
乗る予定の列車がどの番号のプラットホームに入るかは、出発20分前に表示が出ます。
表示が出ると、1階のプラットホームへ。
座席は指定席なので安心なのですが、問題はスーツケース置き場の場所取り。
のんびりしていると、重い大型スーツケースを上の段に置かなければなりません。
スーツケース置き場があるだけ、まだありがたいと思った方がいいのかな?
日本の列車では、まだ、なかなか普及していないような気がします。
さて、TGVはフランスの誇る高速鉄道だけあって、乗り心地もとてもいいです。
車内の設備や乗り心地は文句なし。
トイレはもちろん、充電用の電源もありました。
フランス主要産業が実感できる車窓風景
TGVに乗っていて、一番日本の新幹線と大きく違うと思ったのが、車窓からの景色でした。
日本で新幹線に乗ると、絶対に家が視界にたくさん入ってくるし、山も次々に現れます。
ところがフランスでは、見渡す限り、一面の畑ばかり、という景色が続きます。
フランスが農業国であることは、時折ニュースなどで聞くけれど、こういう景色を見ると、本当にそうなんだと実感します。
どこを見ても山がないし、人家も見当たりません。
まるで北海道の富良野のように、緩やかな丘が続き、緑の畑と黄色い畑(花が咲いています)がパッチワークのようになっています。
所々には、畑の境界線でしょうか、木が何本か並んで立っていたりしました。
こんなに広くて平坦な土地なら、さぞかし農業に向いているでしょう。
帰国後、フランスの農業について調べてみました。
EU最大の農業国で「ヨーロッパのパン籠」と言われる。穀物、根菜、畜産などすべての農業部門において世界の上位10位以内の生産高を誇る。地形が概して平坦なため、国土面積の53.6%が農業用地と比率的には日本の約4.5倍に達し、国土の36%が耕作地で、18%が酪農用地である(国連FAO)。
穀物は、小麦、大麦、トウモロコシ、根菜はじゃがいも、テンサイ、畜産ではブタ、鶏卵、牛乳の生産が際立つ。このほか、亜麻やなたねの生産高も多い。テンサイの生産高は世界一である。
引用元:『ウィキペディア:フランス』
あの黄色い花は多分菜種で、緑の畑は小麦畑だったのかもしれません。
農業のことも気になりましたが、こんな地形だから騎兵の戦法が発達したのかなと、ふと司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』が思い出されたりもしました。
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