パリ・リヨン駅のエキナカ豪華レストラン ル・トラン・ブルーでランチを

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リヨン駅にて

私達のパリ散策の最終目的地は、パリのリヨン駅(写真は昨夜到着した時の撮影)。

ホテルもこの近くだし、シャルル・ド・ゴール行きの空港バスも停まるので、その場所も確認です。

駅に着くと、フランス軍兵士がパトロールしているのでびっくり。

人が集まる場所だから普段からパトロールしているのか、それとも大統領選を明日に控えて警備が厳しくなっているのか。

とにかくあまり「普通」の光景には思えません。

早く普通の平和な日常に戻ってほしいものです。

駅構内レストラン ル・トラン・ブルーの豪華な内装

さて、私達の大事な目的は、このリヨン駅にあるという、豪華エキナカレストランでランチを食べること。

創業1901年の老舗レストランです。

すぐに見つかるかな?と心配していましたが、意外にすぐわかりました。

右側の階段を上ったところです。

レストランの名前は「ル・トラン・ブルー」。

「青い列車」という意味で、1922年から2003年までの間、北フランスのカレー(ドーバー海峡に面する街)と南フランスのニースを結んで走った青い豪華列車「ル・トラン・ブルー」に由来しています。

1901年に創業したときは「リヨン駅食堂」というありふれた名前のレストランでしたが、1963年に「ル・トラン・ブルー」に改名しました。

この列車はパリ・リヨン駅にも停車しました。

飛行機での移動がまだ一般的ではなかった時代、裕福なフランス人やイギリス貴族といった上流階級の人々が、南フランスの保養地へ行くときに利用した、伝説の豪華列車をイメージしたレストランなのです。

とにかく内装がすごいです。

まるで美術館や宮殿内部のようだと言っても、言い過ぎではないでしょう。

1970年には、当時の文化大臣により、歴史的建造物指定を受けたとか。

天井や壁に描かれている絵画は、パリからマルセイユまでの風景を描いたもので、金の彫刻やデコレーションで華やかに飾られています。

パリの文化がもっとも繁栄した、19世紀末から第1次世界大戦勃発までの「ベル・エポック」と呼ばれる時代を象徴する場所だそうです。

時々家で、NHKで放映されていた『名探偵ポワロ』(イギリスのテレビドラマ)を見ているのですが、このドラマの舞台になりそうなレストランだなと思いました。

こんな豪華なレストランなのですが、特にドレスコードに気を使うこともなく、隣のテーブルには、ベビーカーに乗せた子供を連れた普通の家族も食事をしていました。

列車を待つ間に、こんな素敵なレストランで食事をするのもいいですね。

ちょっと贅沢なフランス料理で昼食を

このレストランでの食事が、この旅行最後の食事になるので、ちょっと贅沢してみました。

まずは赤ワイン。

食器も高級感が漂います。

フォアグラ、鶏肉、ラム肉の料理を一品ずつ。

ラム肉のローストは、目の前でスライスしてソースをかけてくれました。

ラム肉のローストには、ポテトグラタンもついてきます。

本当に、豪華列車の食堂車に乗っている気分でした。

名探偵エルキュール・ポワロも、きっとこんな豪華レストランで食事をし、豪華列車で旅をしていたのでしょう。

100年前はごく限られた上流階級の人たちだけがこのような場所で食事をしていたことを考えれば、私達のような一般庶民でも、こんな贅沢ができるなんてありがたいことだなと思いました。

ランチ代金は合計140ユーロです。

妥当な金額だと思うし、貴重な体験もできて本当に良かったと思いました。

食事を終えて、リオン駅構内を歩いていたら、売店でこんなポスターを見つけました。

「フランスはどこへ行く?」と書いてあるそうです。

あちこちの街角で激しい演説合戦など、大統領選の影響があるのかなと思っていましたが、この旅行中は案外そうでもありませんでした。

売店では「妖怪ウォッチ」のキャラクター商品もありました。

やっぱりフランスでは、日本のアニメ人気は高そうです。

パリ万博とリヨン駅

現在のリヨン駅(3代目駅舎)は、1900年に開催されたパリ万国博覧会に合わせて開業したそうです。

ル・トラン・ブルーが開業したのは、その翌年です。

万国博覧会で多くの観光客が増えることを見越しての動きでした。

パリ万博の遺産といえば、エッフェル塔があまりにも有名で、これしか知らなかったのだけれど、探せば他にもたくさんありそうです。

2025年の万国博覧会誘致を巡って、パリや大阪が再度立候補していますが、やはり莫大な経済効果が期待されるのでしょう。

旅の最後に、予期せぬ万国博覧会の遺産を見ることができました。

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