今日はデイペラヘラの日
ダンブッラから、シンハラ王朝の最後の都だったキャンディの街を目指します。
街に近づくと、車窓からこんな光景が見えたので大興奮!
今日のキャンディは、デイペラヘラ(日中に行われるペラヘラ祭)の日なのです。
祭りに参加する人たちや象たちが、スタンバイしているのでした。
私達はこの祭のことを何も知らず、偶然この日に、キャンディに来る日程を組んでいました。
直前になって、どうやら祭があるらしいと気づきました。
どうせなら祭が見たい!とランジェナさんにお願いし、開始時間に間に合うように、キャンディの街に連れてきてもらったのですが、まだ始まるまで時間があるのに、もう大勢の観客が、沿道で場所取りです。
この光景、京都・祇園祭の山鉾巡行直前の、四条通みたいでした。
ランジェナさんも駐車場所を探すのが大変そうで、とりあえず私達だけ、街のど真ん中にある(京都でいえば、四条河原町の交差点)クイーンズ・ホテルの前で下してもらい、ランジェナさんは駐車場探し。
このホテルは、植民地時代の雰囲気を残す、とても優雅なホテルでした。
ペラヘラ祭とは
ペラヘラとは行列や行進の意味で、御神木に神を迎え、何日間かにわたって象の背中に乗せて巡行し、様々な祈願をこめるという祭です。
キャンディの場合、エサラ月(7~8月)に行われるペラヘラ祭がとくに有名(エサラ・ペラヘラ祭)。
仏陀の左の糸切り歯(仏歯)を乗せた象や、キャンディの四大守護神の御神体を乗せた象たちが、パフォーマーと共に練り歩くのです。
実はペラヘラ祭は、昨日の夜(満月のポーヤ・デー)が最終だったのですが、その翌日(つまり今日)、おまけのように、日中だけ行われるデイペラヘラがあるのです。
夜のペラヘラ祭は、象が電飾キラキラだったり、ファイアーダンスがあったりと、とても華やからしいのですが、日中のデイペラヘラもなかなかでした。
立見席で頑張ろう!
さて、戻ってきたランジェナさんは、どこで行列を見るべきか、悩んでいるようでした。
クイーンズ・ホテルの向かいの道(仏歯寺へ続く道だと翌日知りました)にも、人がびっしり。
ピザハットに行きますかと言われましたが、ここもたくさんの人だし、予約席もある様子。
どこも混んでいるみたいなので、私達は沿道の一角に入れてもらって、立ち見で見物することにしました。
他の人たちは早く来て、シートを敷いて座っています。
座ってもお尻が痛いだけだし、立っているほうが楽かもしれないと思いました。
上の写真、左端にいるのは、ガレージを利用した有料観覧席にいる中国人観光客のグループでした。
後で知りましたが、周囲の民家や商店の人たちが「客席あるよ!」と呼び掛けてくるようです。
待っている間、子供連れを主なターゲットにする物売りが、手を変え品を変えやって来ました。
珍しかったのは、そろいのベストを着た学生らしき医療・救護ボランティア(?)
求められれば、薬らしきものをあげていましたが、一体どういう人たちだったのかな?
行列のトップを飾る鞭打ち隊
さて、待つことしばし。交通規制が完了し、車が道路から消えました。
そしてしばらくすると、行列が現れましたが、何だか大きな音がする。
彼らは地面を鞭で打つのでとても大きな音がするのですが、これは稲妻や雷を表現しています。
この鞭打ちが邪悪なものを追い払うというわけで、観客が、彼らにお金を投げていました。
盛装をした象たち
続いて、旗を持つ人々、太鼓をたたく人々、踊り手など、様々な人たちの行列が続きます。
もちろん、象たちも行列の中にいました。
立派な衣装だけれど、鼻も耳も体も覆われて、(慣れているかもしれないけれど)嫌じゃないのかな。
大きな音楽の音にも、沿道の多くの観客たちにも驚かず、寄り道もしないで、まっすぐ歩いています。
きっと賢い象を選んで、訓練しているのでしょう。
子供の象たちも、今は練習なのか、人を乗せずに歩いていましたが、よく見ると写真右側の象使いさんが、スマホか携帯を持っているようにも見えます。
歩きスマホというか、象を連れながらスマホしていて大丈夫なのかな。
仏歯とご対面
やがて、遠くからでもひときわ目立つ、煌びやかな、傘を掲げられた大きな輿が見えてきました。
今まで座っていた人々が、総立ちになっています。
あの(奥の象)金の容器に入っているのが、仏様の左の糸切り歯です。ありがたや。
もちろん厳重に容器に入れられていますが、きっと霊験あらたかなはず。
思わぬところで、仏歯を拝むことができました。
寺院ごとのパフォーマンス
仏歯を乗せた象が通り過ぎた後は、キャンディの四大守護神の行列です。
神々を祀る寺院ごとに行列を作り、チームカラーも決まっています。
踊っているのは少年や青年が多く、素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました。
彼らは毎年、この祭に参加しているのかな。
これはクジャクの踊りを表現しているそうです。
女人禁制のお祭りかなと思っていたら、最後の方に、少女たちのダンスチームがありました。
これは地位のありそうな人の行列。
行列は1時間半ほど続き、さすがに後半は、少し疲れました。
ランジェナさんが、この後、キャンディアン・ダンスを劇場に見に行きますか?と尋ねましたが、もうホテルでゆっくりしたいということで、徒歩でホテルへ向かいました。
祭のあとの混雑ぶり
花火大会も祭も、行きはよいよい、帰りは恐い。
帰り道の混雑は、ペラヘラ祭でも同じで、すごい混雑でした。
交通規制は一部解除されましたが、ここからは徒歩でホテルに向かいます。
空は祭の間から薄暗くなり、何だか雨が降りそうです。
雨をもたらす力があるという、仏歯の力が効いてきたかな。
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