清酒「出世男」 河合酒造(河合家住宅)
中世寺内町の面影を残す奈良県橿原市の今井町には、同じく伝統的な町並みを残す京都市や奈良市(ならまち周辺)などに比べると、正直、レストランや土産物屋の数は少なめです。
その中でも存在感があるのが、河合酒造。
重要文化財の住宅で酒造業を営んでおられ、この建物は18世紀後半に建てられた、早い時期の2階建て町家建築なのだとか。
入り口には蔵元らしく、三輪明神の杉玉が吊るされています。
『かんさい情報ネットten.』の「Go!Go!若一調査隊!中世の町並みが今も残る奈良今井町を歴史散策」(今月6日に放映)でも紹介されました。
住宅内部の見学は有料かな?と思っていたら(2階は要予約、有料のようです)、「1階の展示室部分だけなら無料ですよ」と、奥様が笑顔で対応。
お言葉に甘えて店の奥へ。台所の竈が立派です。
さらに進むと「酒造用具展示蔵しゅしゅ」があり、男性スタッフが説明してくれました。
立派な道具の数々です。いつまで使われていたのかな?
昔の酒造りの様子を、昆虫で表現したり、絵で説明しています(せっせと働く昆虫が可愛い!)。
酒蔵見学をされている時期もあるようなので、その時にはまた違った蔵の様子が見られるかもしれません。
この河合酒造は、「上品本屋(じょうほんじや)」の屋号で280年ほど酒造業を続けており、現在は奥様が社長兼杜氏もなさっているとか。
代表銘柄の「出世男」は、縁起がいい名前と数々の受賞歴で知られています。
歴代総理経験者の色紙ですが、文字はみな「国酒」なので、個性が出ます。
試飲もさせていただき、今月出たばかりで季節限定の「出世男 ひやおろし」(1,340円)がとても美味しかったので、購入しました。
お酒の他にも奈良漬け(試食もできそうです)、日本酒ケーキもあって、奥様とお話ししながら品定めするのも、また楽しいものでした。
恒岡醤油醸造本店
醸造業といえば、酒造だけでなく、醤油製造もあります。
河合酒造と道を挟んだ西隣にあるのが、同じく重要文化財の高木家住宅で、ここは以前、日本酒や醤油を醸造していたようですが、現在は廃業しておられます。
こちらは恒岡醬油醸造本店で、明治の終わりから手作り醬油を醸造しています。
それまでは、木綿の製造をされていたそうです。
他の店に比べると歴史は短いですが、それでも余裕で150年ものあいだ操業を続けているのはすごい!
「夢ら咲」200mlビン濃口370円、「純」300mlビン濃口400円、「むらさき(濃口)」430円は、お土産にも手ごろなラインナップではないでしょうか。
昔ながらの暖簾や醬油樽も、歴史を感じさせます。
『かんさい情報ネットten.』の「Go!Go!若一調査隊!中世の町並みが今も残る奈良今井町を歴史散策」(今月6日に放映)では、蔵見学も紹介されていたようでした。
このお店は、大和ハウスのCM(共創共生「奈良・通り庭」篇)にも登場されていたようです。
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