スカイマークは飛べるのか
10月21日(日)、今日は鎌倉観光の2日目です。
本来はふじさわ江の島花火大会が昨夜開催される予定でしたが、台風21号の接近で中止になってしまいました。
しかし飛行機もホテルも予約していた上、藤沢や東京にいる子供達に会えるだろうと、台風が接近する中でも敢えて鎌倉行きを決行し、昨日は江ノ島や鶴岡八幡宮、鎌倉大仏、そして長谷寺を駆け足で観光しました。
今日は、昨夜泊まった平塚の東横インを出発し、北鎌倉の円覚寺、東慶寺、建長寺を見学して東京に向かうという行程。
一番私達が気にしていたのが、帰りの飛行機(スカイマーク113便 羽田発神戸行き)が飛べるのかと言うことでした。
ホテルでもニュースを見たり、スカイマークや羽田空港のホームページをチェックしたりしたのですが、JALが早々に欠航を決めているのに対し、スカイマークは強気なのか、それともまだ決断が出来ないのか、「欠航」の文字はどこにも出ていませんでした。
東横インは客室も朝食も標準的でしたが、フロントの方に爪切りを借りたりできて、サービスはよかったと思いました。
客室の様子です。
朝食風景です。
古書を読むひと
飛行機の情報を気にしながらもホテルを出て、北鎌倉に向かいます。
平塚から北鎌倉までは、途中大船(おおふな)駅で乗り換えて20分くらいです。
「茅ヶ崎」という駅名に感動したり、関西に比べてとても駅と駅との間の距離が長いな、などと感じつつ、ふと車内を見ると、とても印象的な乗客がいました。
ドア近くに立っていたサラリーマン風の年配男性で、片方の腕に脱いだコートをかけ、本を読んでいるのですが、その本がとても変わっていました。
紙面は茶色く焼けていて、裏表紙もない、明らかに「古書」とわかる本でした。
電車の中で古書を読むひとを見たのは、生まれて初めて。
何の本なのか、どうしてその古書を読んでいるのか、とても興味がわいてきたのですが、それと同時に、鎌倉を舞台にした『ビブリア古書堂の事件手帖』を思い出しました。
ビブリア古書堂って、一体鎌倉の、どこにある設定なんだろう?
昔6巻まで読んだのに、どこにあるのか思い出せませんでした。
あのシリーズには、ビブリア古書堂以外にも、古書を扱う店が複数登場していたので、この辺りには古書を読むひとが多いのかな?
古書を読んでいたその男性は、大船駅が近づくと、古書をショルダーバッグの内側の方に入れ、バッグの上からコートを羽織って電車から降りていきました。
古書が雨に濡れるのを防ごうとしていたのでしょうか。
本を大切にしている人なのかな?とかなり好感が持てました。
私も彼を見習って、ショルダーバッグの上からコートを羽織り、昨日購入したばかりのカナナモノグラムのショルダーバッグと一眼レフカメラを守ることに決めました。
リュックサックまでは守る余裕がなく、今日もリュックは強い雨風のために酷く濡れてしまいましたが、もし電車の中で古書を読むひとに出会っていなかったら、購入したばかりのショルダーバッグも、普通にコートの上から提げてしまい、雨に濡れていたことでしょう。
ふとした偶然の出会いですが、不思議に印象に残った出来事でした。
北鎌倉駅の出口
大船駅からJR横須賀線に乗り換えると、北鎌倉駅は最初の駅です。
JRの長い車両編成と、とても細長いホームに驚きながら列車を降り、ふと見ると、私達が降りた近くに、臨時改札口がありました。
どうもこの道を通っていくと、最初の目的地、円覚寺に出るらしい。
正式の改札口は、ホームの遙か彼方にあるため、私達は臨時改札口を通り、線路沿いに北西方向(東京方面)に向かって歩き始めました。
周囲は閑静なお屋敷で、駅前につきものの飲食店やコンビニなどは全く見当たりません。
静かな町だなと思いつつ、歩いて行くと踏切があり、線路沿いの道はそこで終わっている様子でした。
仕方ないので踏切を渡ると、線路沿いの道は鎌倉方面(南西)へと続き、しかも舗装されていない、とても狭い道になってひたすら続いているのです。
雨の中、この細くて水たまりの多い道を歩くのにとても苦労しました。
やっとの事で広い道に出ましたが、全然方角が分かりません。
近くにあったコンビニ(スリーエフ北鎌倉店)で道を尋ねてみると、全然違うところを歩いていたことが解りました。
まず、臨時改札口を出た最初の一歩の向きが間違っていたのでした。
北西方向ではなく、反対向きに歩けば簡単に円覚寺に行けたと知って、がっくりきました。
ビブリア古書堂の前を通っていた?
さて、帰宅してからもビブリア古書堂のことがどうも気になって、図書館で『ビブリア古書堂の事件手帖』第1巻を借りてみました。
読んでみてびっくり! 何と、私達が間違えて歩いていた、円覚寺とは反対側の、北鎌倉駅の線路に沿った道沿いに、ビブリア古書堂はあるという設定でした。
もちろん私達が歩いたときにはそんな店は1軒もなく、全く架空の店、架空の設定なのですが、ビブリア古書堂の前を通ったんだなと言うだけで、とても幸せな気分になりました。
古書を読むひとを見かけてから、不思議な偶然でビブリア古書堂にご縁がつながり、今また少しずつ、『ビブリア古書堂の事件手帖』を読み始めています。
このシリーズに登場する店や場所を解説してくれるサイトも、『ビブリア古書堂の事件手帖』公式サイトや「くたじんの鎌倉生活」など、いくつかあるようです。
この本が書かれたときから7年ほど経っているので、「屋根がない」と書かれていた北鎌倉駅のホームには、現在屋根がついています。
公式サイトによると、2018年には、黒木華・野村周平主演で映画化もされるのだとか。
今度鎌倉や藤沢、大船周辺に行くことがあれば、文庫本片手に『ビブリア古書堂の事件手帖』の聖地巡りをするのもいいかなと思いました。
とにかく台風の来ないときに行きたいです!
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