什刹海(じゅうさつかい)とは
什刹海は、故宮の北西に位置している湖で、前海と后海、西海の3つの湖からなっています。
まだ北京が「大都」と呼ばれていた元の時代、あのフビライ=ハーンの命令によって水利工事が行われ、江南地方からの物資を運ぶ大運河の終着地点として栄えました。
前海の周囲に造られた公園が、什刹海公園で、海を持たない北京の人々にとっての涼みの場所として親しまれ、娯楽の場所となってきたようです。
2014年に大運河が世界遺産に登録され、什刹海もその一部となりました。
緑豊かな湖畔を歩こう
周囲には庶民的な店もありますが、お洒落なカフェもありました。
今は11月なので、涼を求めるということはないのですが、それでもやはり、湖畔をぶらぶら歩きたくなります。
とても落ち着いた雰囲気が、外国人観光客に人気とのことでした。
湖の中には島もあり、美しい眺めが続きます。
頤和園でも感じたことですが、柳の木は日本より断然大きくて、どこか力強さも感じられます。
この柳の下には、幽霊があまり似合わないような気もするのですが、考えすぎかな。
什刹海の中心
前海と后海の間に架かる銀錠橋周辺が、什刹海の中心地。
中国らしさ満点の、白い石の橋です。
この橋から后海の方向を見渡すと、かつて皇族の園林であった三山を望むことができます。
湖の岸辺にも、橋の欄干と同じ白い石の手すりがあり、頤和園の昆明湖とよく似ているなと思いました。
疾走する三輪リキシャ
頤和園と違うのが、この湖の周辺に、三輪リキシャがとても多いこと。
この日(11月5日)が日曜日だったので、特に多かったのでしょうか。
橋がややアップダウンがあるので、上り坂は大変そうだし、下り坂になるとブレーキの音がきしんだりして少々怖い。
壮観だったのは、湖畔を三輪リキシャが列をなして走っていたこと。
団体ツアーで、まとめてリクエストが来たのでしょうか。
静けさと、中国の庶民らしいバイタリティとが交錯した光景でした。
私達の北京2拍3日旅行は、この什刹海が最後の目的地。
北京の世界遺産は4つしかない(頤和園、万里の長城、天壇公園、故宮)とばかり思っていましたが、こういう「知られざる」世界遺産に気づくことができて本当に良かったです。
この他にも「明・清朝の皇帝陵墓群」や「周口店の北京原人遺跡」など、見落としていた世界遺産もあるし、景山公園など、私の知らない隠れた素晴らしい場所が、北京にはきっとたくさんあるでしょう。
またいつかご縁があれば、北京を訪れてみたいです。
その時もどうか今回のように、いい天気で美しい青空を見せてくださいね。
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