8月15日(木)、長女がキルギスで一番行きたかったイシク・クル湖へ、ビシュケクから乗合バスを利用して訪れました。
イシク・クル湖とは
イシク・クル湖はキルギスの北西部、天山山脈の北にある湖で、琵琶湖の9倍もある大きさ。
「キルギスの海」「中央アジアの真珠」とも呼ばれている美しい湖です。
周囲から流れ込む河川はあるものの、湖から流れ出る河川は1本もないそうです。
10万年以上も前から存在する、数少ない「古代湖」の1つ。「古代湖」は世界で20ほどしかないそうです。
バイカル湖やチチカカ湖はわかるとして、琵琶湖も古代湖だったとは! すごいね琵琶湖!!
湖の水には塩分が含まれているため、マイナス20度にもなるという厳しいキルギスの冬(しかも標高1,606m)でも凍りません。
インドに行く途中、玄奘三蔵は、『大唐西域記』の中でこの湖について触れ、「熱海」と記しています。
湖の周囲には多数の鉱山が存在し、また旧ソ連時代から魚雷の発射場もあったので、独立まで外国人の立入が禁止されていたのだとか。
そのため「幻の湖」と言われていたそうです。
イシク・クル湖で寒中水泳
その「幻の湖」と、いよいよご対面。
ゲストハウスから、歩いて5分ほどで湖に行けるのですが、湖に行くと風が冷たくて、とても寒い。
一体何度くらいあるんだろう? 今まで30度超が当たり前の世界にいて、いきなり10度台に突入したので、本当に寒かった。下の写真の家族連れも、防寒対策ばっちりです。
「どこが熱海やねん!」と、玄奘三蔵に突っ込みを入れたくなります。
中央アジア各地から、湖水浴客が詰めかけるというリゾート地・チョルポンアタですが、今日はさすがに、泳ぐ人はいないはず。
と思ったら、泳ぐ人はいたのです。
昨年夏のバイカル湖を訪れたときも、こんな冷たい水でよく泳げるな、と感心していたのですが、ここでも水の冷たさをものともせず、泳いでいる人達にびっくり。
旧ソ連圏の人達は(ロシア人だけ?)寒中水泳が得意なのかな? とても真似できません。見てるだけで寒い。
でも水は青くて澄んでいて、とても美しいなと思いました。
後で知ったのですが、透明度は世界第2位なのだとか。摩周湖はどうなったのかな?
湖の水は塩分を含むそうです(だから凍らない)。なめてみたけど、薄い塩分濃度のためか、よくわかりませんでした。
マクサットゲストハウス
ガイドブックには載っていませんが、長女がネットで調べて予約してくれた今夜の宿。
チョルポンアタのバス停からは、徒歩で30分くらいかかりました。車道を歩けば、もっと近かったかな?
中庭がきれいで、子供連れや外国人にも対応しています。
ここも、各自の部屋の前で靴を脱ぐという方式。絨毯を汚さない配慮でしょうか。日本的だなと思いました。
ゲストハウスはアットホームな雰囲気。部屋も暖かい色で統一されているので居心地が良かったです。
ゲストハウスから湖畔までの道には、もうコスモスが咲いていて、キルギスの季節は秋なんだなと思いました。もうシーズンオフになりつつあるのかな?
夕食の買い出し
ゲストハウスの口コミには、料理が美味しい!という書き込みもあったのですが、長女の提案で、ゲストハウスのレストランは利用せず、食料を調達することになりました。
問題は、「湖畔のリゾート地」という華やかなイメージとは違って、ゲストハウス周辺が寂しいこと。
レストランも、営業しているのかどうかわからない、入りづらい雰囲気。
仕方なく、バス道沿いにある小さな食料品店で、カップ麺や水、ビールを調達しました。
ここでも、国民飲料「ジャルマ」別名ショロが売られています。
でもさすがにペットボトルで買う勇気はなく、ビールにしました。
カップ麺が1つ35ソム、ビールは60ソム。水はいくらだったか、覚えていません。
お湯は宿のレストランでいただきました。やはり温かい食べ物がいいですね。
ちなみに朝食も付いてない素泊まりプランで申し込んだので、3人で1泊32.5ドルでした。
朝の湖と天山山脈
翌朝、気になる天気予報をスマホで調べると、早朝は晴れていても、だんだん曇って雨が降るとのこと。
イシク・クル湖には、岩絵博物館や湖畔の古代遺跡など気になる場所も多いのですが、寒さには勝てず、朝一番でビシュケクに帰ることにしました。岩絵はこんな感じみたい(ホテル中庭の石)。
でも嬉しかったのは、昨日は見えなかった(気がつかなかった))天山山脈が見えたこと。
宿の前からも見えました。あの向こうは、中国なんですね。
今朝はホテルでバス停までのタクシーを呼んでもらい(100ソム)、バス停で切符を買ったら1人300ソムでした。なぜ昨日より20ソム高いのかは謎です。
MAPS.MEを見ていてわかったのですが、イシク・クル湖のそばには、国際空港があるようです。
もっとアクセスが便利になったら、季節のいい時期に又訪れたいなと思いました。
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