2019年12月21日(土)、念願の別府地獄めぐりに参加できました。
地獄めぐりツアーとは
大分県の別府温泉には、普通の水の色とは異なる色の温泉や、間欠泉など、入浴でなく観覧を目的とする温泉(温泉噴出孔)が多数あり、これらが「地獄」と呼ばれています。
火山性ガスや熱泥・熱湯が噴き出し、異様な光景で近寄ることもできず、草木も生えない殺伐とした景観のため「地獄」と呼ばれたのだとか。
昔は農業に適さないということで、忌み嫌われた土地だったけれど、やがて観光化の波に乗り、小噴気孔を掘削して大噴出を誘導することも行われました。
やがて別府に移住した実業家の油屋熊八が「亀の井自動車(現 亀の井バス)」を創立し、別府各地にある地獄を、女性バスガイドの案内で巡ることが始まりました。
これが現在の「別府地獄めぐり」で、国内で最も長い歴史を持つ定期観光バスツアー。
私たちは、亀の井バス北浜バスセンターから乗車(始発)。午後の部は13:55出発です。
別府駅前(東口定期観光バス乗り場)からも乗ることができます。全席自由席。
バスは地獄からの連想から、鬼をイメージしています。角もあります。
バス内装も、鬼をテーマにしています。
なかなかかわいい。
ラクテンチのフラワー大観覧車
定期観光バスなので、地獄だけでなく、別府の名所も案内してくれます。
その中で一番印象的だったのが、山の中腹にある遊園地「ラクテンチ」。
このユニークな日本で唯一の二重観覧車(フラワー大観覧車)は、元は宝塚ファミリーランドにあった観覧車「スカイフープ」を構成していた2本のアームのうちの1本と知りびっくり!
乗ったことはないけれど、たま~に行ったことのある懐かしの地元遊園地ではないですか!
もう1本は、ミャンマーの「ナショナル・ランドマーク・ガーデン」にある観覧車に使われているそうです。今度ミャンマーに行くけれど、この遊園地に行く予定はありません。残念!
海地獄
私たちの参加した「別府地獄めぐり」は、別府に数々ある「地獄」の中で、「地獄組合」に加入している7つの温泉を巡るツアーです。
最初に訪れたのは、海地獄。
とてもきれいで、涼し気な色をしています。コバルトブルーは、硫酸鉄の色らしい。
でも摂氏98度もあり、ガス噴出音がとても激しい。大地のエネルギーを感じます。
台湾の地熱谷もすごかったけど、ここの方が断然すごい!
地獄めぐりの中で、初めて入場料(2銭)を取ったというのもうなずけます。
このきれいな海地獄に水を混ぜて、適温にして入浴したら快適だろうなと思いました。
同じことを考えている人は多いらしく、海地獄の温泉水を入浴剤にした「えんまんの湯」というのが売店で売られていました。
入浴剤は家にあるので断念し、もう1つの名物、地獄蒸し焼きプリンを頂きました。
考えてみれば当然(地獄で蒸してるのが特徴)なのですが、味は普通です(1個300円)。
夏にはオオオニバスが咲いて、また違う面白さもあるようです。
海地獄の敷地内には、赤茶色をした地獄もあったのですが、これは血の池地獄とはまた別のものでした。
地獄名物「極楽饅頭」。ネーミングが面白いですね。
鬼石坊主(おにいしぼうず)地獄
灰色の熱泥が大小の球状をなして沸騰する様子が、坊主頭に似ているところから名づけられた地獄です。
ここも摂氏約99度。昔は間欠泉もあったのだとか。
今は間欠泉はありませんが、ガスの噴気孔や温泉成分が付着している水路がありました。
鬼石坊主地獄の奥には、ナトリウム-塩化物泉の「鬼石の湯」もあります。
かまど地獄
地獄めぐり通りを歩いて次に訪れたのは、かまど地獄。
1936年に開発された地獄で、昔、竃門(かまど)八幡宮の大祭に地獄の噴気で御供飯を炊いた習わしがあったことから名づけられたそうです。
ここには種類の違う地獄が集まっているため、番地が付けられていました。
地獄の1丁目は、茶褐色の熱泥地獄。
かまど地獄のシンボルが、地獄の2丁目。摂氏100度の蒸気が吹き出します。
さっき見た、海地獄に似たコバルトブルーの地獄が5丁目。3丁目に行きそびれた!
温泉を体感できる極楽0丁目~3丁目。
地獄の4丁目は、80度の湯。粘土が解けた色をしています。
ここでは、噴気孔の煙(蒸気)の量が倍になる実験をしてくれました。
ライターの火を蒸気に向けて強く吹き付けると、物理変化により、蒸気の量が数倍~数十倍になってびっくり!
最後に訪れた地獄の6丁目。以前は灰色だったのに年々色が変わり、このような色になったのだとか。
大地には、まだまだ不思議なことがたくさんあることに気づかせてくれる場所でした。
この後も、鬼山地獄、白池地獄、血の池地獄、龍巻地獄を巡ります。お楽しみに。
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