2019年12月31日(火)、ミャンマー滞在5日目です。
この日はニャウンシュエのホテル・ジプシーインでタクシーを手配していただき、カックー遺跡やワイナリーを訪ねた後、ヘーホー空港に移動しヤンゴンへ行くという日程。
サプライズで連れて行ってもらったMaing Thouk Wooden Bridgeに大感激した後は、いよいよ本命のカックー遺跡を目指します。
パオ族の聖地カックー遺跡
カックー遺跡は、インレー湖の観光拠点であるニャウンシュエから、南東約70km。
Maing Thouk Wooden Bridgeからは、車で1時間半ほどでした。
『地球の歩き方』によると、カックー遺跡への公共交通機関は現在なく、タクシーでないと行けません。
そしてカックーに入るには、地元の少数民族パオ族の組織PNOのガイドが同行しなければならないそうです。
カックー遺跡が見えてきました。画像では小さいのですが、上の写真のバイクの後ろに乗っている人物は、もしかしたらパオ族のガイドさんかな?
私たちは特に、パオ族のガイドをお願いしなかったのですが、大丈夫なのかな?
これがパオ族のガイドさんのようです。黒い衣装に、赤いターバンがとてもよく映えて印象的ですね。
上の写真でひときわ目立つ白い仏塔は、紀元前3世紀のアショーカ王時代のものを整備しているのだとか。
この周囲の赤土も印象的でした。
林立する仏塔が印象的
入場料1人3US$を支払って、カックー遺跡に入りました。
この遺跡には、2,478基もの仏塔が林立しています。
まずその仏塔の数に、圧倒されました。
長い参道の右を見ても、左を見ても、仏塔ばかりです。
この遺跡は、12世紀(平安後期~鎌倉初期)にアラウンスィードゥー王が建立し、この周辺に住むパオ族とシャン族の各家庭に、一基ずつ仏塔を寄進するよう指示したのが始まりとされています。
仏塔の前にあるプレートは、寄進した人の名前でしょうか。
仏塔の大きさの違いは家の財力に、デザインの違いは部族の違いによるものだそう。
これなどは、インドっぽい雰囲気のデザインですね。
カックー遺跡の中心部
この遺跡も靴や靴下を脱いで、参道を歩いたり仏塔の間を歩いたりしました。
参道の途中は工事中。外国人旅行者に開放されたのは2000年からで、今も整備が進んでいます。
中央に近づくと、金色の仏塔も見えてきました。
入り口付近の仏塔と比較すると、金色なので豪華に見えますが、彫刻はシンプル。
仏塔の中に安置されている仏様も、金色です。
そしてこちらがご本尊かな?
四方に仏像が安置されているのは、ほかの寺院と同じでした。仏像は新しそうですね。
アショーカ王の仏塔も見つけることができました。白くて美しいデザインですね。
風鐸と鐘の音で、極楽浄土を体感できる
この日は12月31日。大晦日。日本だと除夜の鐘をつく日です。
カックー遺跡にも鐘があり、いい音を立てています。まだ昼間なのですが、除夜の鐘だと思ってありがたく聞いていました。
この遺跡の魅力は、なんといっても「音」。
2,000余りの仏塔には、それぞれ「風鐸」と呼ばれる鈴が取り付けられ、それが風に吹かれて、何とも言えない音色を奏でるのです。
仏塔1基1基によって風鐸が違うので、その音色も違います。
高音もあれば低音もあり、それらの音色が重なり合って、まるでオーケストラのように響きます。
日本の寺院にも、仏堂や仏塔に風鐸が取り付けられているのですが、音色をあまり聞きません。
やはり数が多いと、音も自然と聞こえやすくなるのですね。
シャラシャラ響く高音と低音の響き、そして時折聞こえる鐘の音を聞くと、極楽浄土ってきっとこんな感じなのだろうなと思われます。
どこを見ても仏塔。そして美しい音色。
北の入り口近くにあるという「金色の豚」は見ることができませんでしたが(知らなかった)、パオ族の聖地で素敵な体験ができました。
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