2020年1月1日(水)、ヤンゴンで新年を迎えた私たちは、日本の旧車両が活躍しているヤンゴンの環状線に乗ってみることにしました。
JR東日本を引退した車両が活躍
私たちが最初に乗ったのは、JR東日本・久留里線を走っていた列車です。
エアコンはなく、扇風機。
しっかりJR東日本と書かれていました。
ほかにも車内の設備の注意書きなど、すべて日本語。
日本から譲渡された車両がほかにもたくさん活躍しているようで、鉄道ファンでない私たちでも、とても懐かしいような、どこか誇らしいような感じになりました。
いろいろな物売りがやってきた!
環状線で一番驚いたのが、いろいろな種類の車内販売(物売り)がやってきたこと。
しかも押し売り的な要素が全然ない! 旅行者にとって、とてもありがたいことです。
そういえばミャンマーでは、あまり押し売りに出会わなかったような気もします……。
さて、最初の車内販売は、セキセイインコ?みたいな鳥。
ミャンマーでは、小鳥を鳥かごから自由にしてあげる「放生(ほうじょう)」をすると、功徳を積んだことになるため、「幸せを呼ぶ鳥」として小鳥を売る人が多いと聞きました。
この緑の美しい鳥も、そのために捕らえられ、車内で販売されているのでしょうか。なんだか複雑な気分。
これは檳榔(びんろう)売り。キンマとも呼ばれる、噛む嗜好品です。
キンマと呼ばれる植物の葉に石灰を塗って、檳榔の実の胚芽部分を包み、ガムのように噛んでいると、清涼感や舌がマヒするような不思議な感覚が訪れるのだとか(含有物の作用で、唾液は赤くなります)。
台湾や中国南部から東南アジアに広まっている習慣ですが、売っているところは初めて見ました。
これはトウモロコシ売り。
半分に切ったものを4つほど、ビニール袋に入れて売っていました。
これは何かな? なんとなく梅に似ています。果物かな?野菜かな?
たくましい食べ物屋さん
車内には、食べ物屋さんもたくさん来ていました。
皆さん、調理するための小さな椅子を持ち歩き、荷物を頭上に乗せて移動しています。
料理の名前はさっぱりわからないけれど、野菜料理が多いようでした。
こちらの女性も、野菜なのか果物なのかわかりませんが、きれいにカットした食材を運んでいる姿がとてもたくましいなと思いました。
環状線ではないので、降りる駅に注意
現在、一部区間が工事中で、環状線に乗っていても、元来たヤンゴン中央駅には戻れないということはわかっていたのですが、どこで降りると時間を有効に使えるのかまでは考えていませんでした。
車内販売に目を奪われているうちに、どうやらヤンゴンを通り過ぎてしまったようです。
やがて列車は終着駅でストップ。停まった駅はHLAWGA駅。
外国人観光客で、困っている人がたくさんいました。
この駅は環状線とはルートが外れているため、再度ヤンゴンまでの切符を買い戻し。
まぁ200チャット(約16円)の臨時出費なので、別に大したことはないのですが、もっとよく注意しておくべきだったなと思いました。
ミャンマーの素朴な日常
ヤンゴンへ戻る列車は、1時間以上待たないと出発しません。
通る列車もほとんどなく、線路では鶏が散歩していました。
この少年は飼い主?
駅の周辺には、こんなマーケットもありました。
一度だけ通った列車。これに乗るのかと思って焦ったけれど、この列車ではありませんでした。
帰りはもう一度、あのJR東日本・久留里線で活躍していた車両へ。憧れの最後尾。
走っているときも、車両のドアは全開です。
昔(小~中学生のころ)乗ったJR(当時は「国鉄」)が、懐かしく思い出されました。
私鉄に比べて本当にのんびりしたローカル列車で、私もデッキのドアを全開にして、そこで風景を見ているのが好きだったのです。
昔々の忘れかけていた風景を呼び起こしてくれた、ヤンゴン環状線でした。
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