秋の東京で紅葉見物と街歩き2 深沙大王堂と深大寺

スポンサーリンク



深沙大王堂に祀られている「深沙大王」ってどんな神?

2020年11月21日(土)~23日(月)、関東にいる子どもたちを訪ねて、東京に行きました。

吉祥寺界隈を散策したあとは、

秋の東京で紅葉見物と街歩き1 吉祥寺界隈

2020年12月18日

長男の行きたい場所・深大寺(じんだいじ)へ向かいました。

この一帯は湧水が多く、田畑を潤す水に対する信仰が昔からあったそう。

その水車小屋(深大寺水車館)の近くには、こんなお堂が。絵馬がたくさんかかっているので、きっと霊験あらたかな場所だろうなと思いました。

この時は前を素通りせざるを得ませんでしたが、後で調べてみると面白いことが分かりました。

お堂の名前は「深沙大王堂」。深沙大王とは仏教の善神(大般若経の守護神)の1人で、砂漠で危難を救う神。

あの玄奘三蔵(三蔵法師)が経典を求めてインドを目指したとき、砂漠で彼を守護したのだとか。

どうもこの深沙大王という神様は水神で、『西遊記』の沙悟浄(ちょっとクールなイメージがあります)のモデルにもなった神様らしい。

この神は髑髏の首飾りをしているらしく、懐かしいドラマ『西遊記』でも、岸部シローさんの沙悟浄が、髑髏のネックレスをしていたような記憶があります。

深沙大王がいなければ深大寺はなかった?!

昔々、この辺りにいた郷長(さとおさ=村長)の娘が、ある青年と恋仲になりました。

しかし両親は娘の恋に反対し、娘を湖中の島へ匿ってしまいます。

悲しんだ青年は、玄奘三蔵を助けた水神・深沙大王の故事を思い浮かべ、一心に祈ると、なんと霊亀が出現!

彼はまるで浦島太郎のように亀の背中に乗り、島へ渡って娘と逢うことができました。

この奇跡に娘の両親も2人の仲を許し、生まれた子供はのちに僧侶となり、満功(まんくう)上人と呼ばれて深大寺の開祖となったのだとか。

この話は、深大寺HPで解説されている『深大寺縁起絵巻』に伝わる話ですが、浦島太郎のように亀に乗った人物は、今年6月に訪れた元伊勢・籠神社で見た倭宿禰命(やまとすくねのみこと)しか知りません(写真上)。

初夏の丹後旅3 自転車で爆走! 天橋立を縦断して丹後一宮・元伊勢籠神社へ

2020年12月16日

私が知らないだけで、日本各地には、他にも亀に乗った人の伝説があるのかな? 私も乗ってみたい!

深沙大王のお姿とは

深沙大王堂の裏手には、この地の水源となる泉もあるそうです。

深沙大王堂は、深大寺やこの地域にとって欠かせない、大切な場所だったのですね。

昔はもっともっと大きなお堂だったようですが、明治の神仏分離令の影響で取り壊されてしまいました。

今のお堂は、昭和の時代に再建されたもののようです。

ご本尊の深沙大王は秘仏ですが、髑髏の首飾りを付け、象皮の袴をはいて忿怒の形相すさまじいとか。

『西遊記』のイメージとは大違いですが、病気を癒し、魔事を遠ざけるためにはピッタリのお姿。

前を素通りしたことが悔やまれます。いつか機会があったら、しっかり参拝したいな。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です