JR大阪駅から徒歩10分で別世界に!
2022年11月12日(土)、大阪梅田の寺社を訪れる機会がありました。
梅田と言えば「大阪キタ」の中心部としてオフィスビルや繁華街があるという印象ですが、実はお寺や神社もあるのです。
最初に訪れたのが、太融寺(たいゆうじ)。JR大阪駅から徒歩10分というアクセスの良さです。
真言宗の準別格本山の寺院で、空海が嵯峨天皇の念持仏である千手観音像(年に1回しか公開されない秘仏)を本尊としたと伝わります。
その後、嵯峨天皇の第十二皇子である源融(みなもとのとおる)によって境内地が広げられ、立派な七堂伽藍が建てられたのだとか。「源融」から寺の名を「太融寺」と改めたそうです。
源融は、光源氏の実在モデルの1人ではないかと言われている人物ですね。
その後、戦乱による焼失や再建を繰り返し、現在に至っています。
境内には多くの建物や祠がありますが(上は弁舌、福徳、諸芸上達にご利益ある北野弁財天の祠)
一番印象深かったのが、一願堂。提灯の明かりと、石に彫られた不動明王が荘厳な感じです。
大坂落城の際に自害した淀殿の墓があったのにもびっくり! 昔は大坂城北東に淀殿を葬ったとされる弁天島があったのですが、明治に軍用地に指定されたため、ここに墓が移転したとか。
九山八海庭という美しい庭園があります。境内も静かで、梅田の喧騒が嘘のようです。
御朱印も各種あったのですが、新西国三十三ヶ所霊場の御朱印(300円)を頂きました。
龍王大神とご神木
太融寺からさらに東へ向かい、神山の交差点で南に曲がるとまもなく、
不思議な光景が見えてきます。道の中央に、どーんと祠と大きな木があり、まるで道が左右によけているように不自然に曲がっていました。
ここは昔太融寺の境内だった場所で、龍王大神とご神木(樹齢300年ほどのイチョウ)がありました。龍王大神は男性の縁結びの神として、今でも信仰を集めているそうです。
かつて道路の拡張工事で伐採されそうになったけれど、その際、工事関係者に事故や不幸が起きたため、伐採が中止になって現在の形になったのだとか。梅田の中心部の一等地がこの状態のまま来ているということが、この話の信ぴょう性を物語っているような気もしました。
恋人の聖地・お初天神(露天神社)
最後に訪れたのは、お初天神こと露天神社(つゆのてんじんしゃ)。
ここも梅田のど真ん中で、お初天神商店街に隣接しています。まぁ商店街の方が後からできたのですが。
ビル街の中にある神社らしい境内入り口。
でも一歩参道に足を踏み入れると、視界からビル群は一瞬消えます。
本殿には、社名の通り天神様(菅原道真)をお祀りしていますが
天照大神を祀る難波神明社や
水と子供を守護する水天宮など、いろいろな祠や社がある神社です。
でもやっぱり主役は、元禄時代にこの社の裏手の森で心中したお初と徳兵衛という悲恋の2人かな。赤穂御崎などと同様、「恋人の聖地」に認定されたそうです。
絵馬も恋愛関係が多いのかな。
御朱印は書置きのみで、HPでは受付は10時から。かなり早い時間に来たのでとても困ったのですが、他の人がチャイムを鳴らすと応答があり、無事に御朱印(背景の色が選べます)を購入することができました。
御朱印は300円です。
境内の一画には、大阪御堂筋アート2022の展示も。
彫刻家・成田浩彰さんの作品です。お初徳兵衛のラブラブ雰囲気とは全く違った、不思議な空気が流れていました。
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