明治の森箕面国定公園 なぜ「明治の森」?
大阪府の箕面(みのお)市には、「明治の森箕面国定公園」という不思議な名前の公園があります。
「箕面国定公園」というのはわかるとして、なぜ「明治の森」なのか、不思議ですね。
調べてみると、1968(昭和43)年が明治元年からちょうど100年ということで、政府(自民党の佐藤栄作内閣)による記念式典が行われ、それに伴う色々な事業も行われたのだとか。ちなみに佐藤首相は、明治政府の中心派閥「薩長土肥」の中心・長州=山口県出身です。
記念事業の一環として、東京都八王子市の高尾山周辺と共に箕面山周辺が国定公園に認定され、それぞれ「明治の森箕面国定公園」「明治の森高尾国定公園」となりました。大都会の近くに立地しながら、どちらも自然豊かな場所。
そしてこの2つの国定公園を結ぶ「東海自然歩道」も整備されたのです。
そういえば子供の頃、父に連れられていくつかのコースを歩いたことを思い出しました。あの頃は道標がなかったり、食べ物を買う店がなかったり、トイレが見つからなかったり、バス停になかなかたどり着かなかったり(しかもバスが少ない)など、ハードな面もあったハイキングコースでしたが、今はどうなのかな。
日本の滝百選にも選ばれた箕面大滝
この公園には、箕面公園昆虫館や、緑に囲まれた寺院などもありますが、やはり一番の見どころは、日本の滝百選にも選ばれている箕面大滝でしょう。
私たちが訪れた3年前の9月末も、多くの観光客でにぎわっていました。
阪急の箕面駅からは、1時間ほど歩きます。
私たちは途中の寺院に参拝したりなどしたため、もっと時間がかかりました。
私が子供の頃は「箕面」と言えば「猿」で、猿が観光客に悪さをすることで有名でしたが、猿を自然に返す努力が続けられ、現在はあまり見ることがないのだとか。
この日も幸い、猿に遭遇せずに済みました。安易な餌付けは、人間も動物も不幸にします。野生動物と人間の世界の間には、しっかり線引きをした方がいいですね。
やっと遭遇した大滝は、落差33m。滝壺がとても涼しげでした。
流れ落ちる滝の姿が、農具の「箕(み)」に似ていることから(下の写真は『ウィキペディア』から)、箕面大滝と呼ばれたと公式HPには記載されていますが、
一体どう見たら、そう感じるのかな? 滝壺近くの何本にも分かれた水流かな?
途中の寺院を参拝して分かったのですが、この箕面山は修験道の道場でした。箕面大滝も修験道の道場で、西江寺(さいこうじ)や瀧安寺(りゅうあんじ)を創建したと伝える役行者(修験道の開祖)だけでなく、空海や日蓮も修行をしたのだとか。
滝の上流はどうなっているのかな? と思いながら歩いていたら、次の目的地である勝尾寺に行く道の途中で
こんな光景を見ることができました。滝を上から見ることはあまりないので、面白かったです。
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