日の出の太陽を求めて室戸岬を歩く
2023年12月28日、1日1本しかない徳島バスの大阪発室戸岬行のバスに6時間揺られ、空海が悟りを開いたという御厨人窟(みくろど)や乱礁遊歩道を散策して、室戸岬の地形の不思議や大地のパワーを感じることができた私たち。
岬観光ホテルに1泊したので
翌朝に日の出を見たくて、宿の近くの海岸に出てみました。
ほのかに明るい海岸の奇岩の間には、潮だまりができています。
この辺りからは東の空がよく見えるのですが、雲が水平線上にかかっていて、日の出を見ることが難しそう。
仕方ないので、場所を変えようと岬の先端へ向かいました。
車道を歩いていて見つけたのが、この道。室戸岬灯台への道でもあり(20分かかるそうです)、四国八十八か所霊場第24番札所の最御崎寺(ほつみさきじ)への「へんろ道」でもあります。「へんろ道」を初めて見ました!
ここを通り過ぎると、昨日も訪れた月見ヶ浜。でも太陽が昇る気配がありません。
「日本八景」に四国で唯一選ばれた室戸岬
仕方がないので、さらにどんどん進んでいくと、岬の先端部分に来ました。
1927(昭和2)年に東京日日新聞・大阪毎日新聞主催で選ばれた「新時代」にふさわしい「日本八景」に、四国から唯一選ばれたのが、この室戸岬(詳しくはこちらをご覧ください)。大阪の旅行クラブが建立した石碑がありました。
中岡慎太郎(ここから車で45分ほどの安芸郡北川村出身)の銅像や
昨日日没時に登った展望台も、岬の先端部分にあります。
鯨も歓迎してくれました。
昔懐かしいポスト。土産物屋さんもどんな感じなのか、営業している様子を見てみたかったな。
灌頂ヶ浜の朝日
室戸岬先端部分の浜は、灌頂ヶ浜(かんじょうがはま)と呼ばれています。
空海が、仏と縁を結ぶ灌頂の儀式を行ったことに由来するとか。
そのせいか、奇岩の上には、小石が積まれていました。
空海ゆかりの地というよりも
なんとなく、賽の河原っぽい。なぜこんなに、小石が積まれているのでしょうか。また謎が増えました。
そうこうしているうちに、朝日が雲の間から、やっと顔を出してくれました。
神々しい!
今日もいいことがありますようにと、思わず朝日に祈りました。朝日も夕日も見ることのできる室戸岬は、やはり1泊する価値があると思います。
天然記念物「アコウ」の木
室戸岬で忘れてはならないのが、自生する亜熱帯植物。
中でもアコウ(榕)という植物は、枝がどんどん横に伸びています。「室戸台風」「第二室戸台風」など、台風の名前にも登場する室戸岬ですが、木の高さを低くすることや
根がまるでタコの足のようにあちこちに伸びて、岩に絡ませることで、台風の被害を最小限にとどめているようです。植物もなかなか賢い!
面白い地形や植物、そして絶景と出会えた室戸岬。またいつか、室戸岬の灯台や、岬にある四国霊場の札所にも行ってみたいなと思いました。
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