清和源氏の祖・源満仲を祀る多田神社参拝記3  源満仲と三ツ矢サイダーの不思議な関係

スポンサーリンク



境内のあちこちに「三ツ矢サイダー」

2024年5月26日(日)、前から気になっていた、兵庫県川西市の多田神社を訪れることができました。

清和源氏の祖・源満仲を祀る多田神社参拝記1  「源氏発祥の地」に行くなら第一日曜日

2024年5月31日

青もみじの境内に立つ玉垣の、「清和源氏同族会」「旧多田院御家人」の文字には驚かされましたが

清和源氏の祖・源満仲を祀る多田神社参拝記2  源氏一族の内紛と多田院御家人

2024年6月1日

もう1つ、驚いたものがありました。

それは「三ツ矢サイダー」の玉垣。現在の製造・販売元である「アサヒ飲料」の玉垣も隣にありますが、赤いマークが入っている三ツ矢サイダーの玉垣の方が、断然目立っています。

実は多田神社のあちこちに、「三ツ矢サイダー」が登場しているのです。ちなみに左側の自販機は、わかりにくいかもしれませんが、三ツ矢サイダーの製品しかない、三ツ矢サイダー専用自販機でした。

清和源氏と三ツ矢サイダー発祥の地・川西市

この三ツ矢サイダー専用自販機には、「三ツ矢サイダーは、川西市が発祥の地です」と書かれていました。

伝説によると、摂津守に就任した源満仲は、新しい屋敷をどこに建てればいいか悩み、摂津国一宮の住吉神社(一宮については、坐摩神社説もあります)に祈ったところ、「北の空に向かって矢を放ち、矢の落ちた場所を居城とすべし」との神託。彼が神から与えられた白羽の鏑矢(かぶらや)を放つと、矢は多田荘の沼に棲む九頭龍に命中。満仲はこれを神のお告げとして、沼を切り拓いて新田とし、多田荘を居城としました。

その白羽の鏑矢を探し出すのに功績があった部下の孫八郎に、満仲は「三ツ矢」の姓を授けます。家紋は白羽の矢を3本縦に並べたデザイン。

その源満仲が鷹狩をしていた時、偶然居城近くの塩川の谷間で、1羽の鷹が湧き出ている水で足の傷を治して飛び立つのを目撃。この湧き水は霊泉として崇められ、付近の住民が明治初年ごろまで入浴に利用して、「平野温泉郷」と呼ばれていました。この霊泉「平野水」は、三ツ矢家の領地でした。

やがて明治になり、外国人に提供する良質な水を探すために、明治政府は各地で水質調査を実施。平野水は炭酸ガスを多く含む「理想的な鉱泉」と認定され、炭酸水を汲む工場が建設されます。

最初の商品名は「平野水」でしたが、やがて源満仲に因む縁起のいい「三ツ矢」を商標とすることに決定。関係者が多田神社に集まって協議し、3本の矢を中心に向かって配列するデザインとなったそうです。川西市は清和源氏発祥の地だけでなく、三ツ矢サイダー発祥の地でもあったのですね。

清涼飲料水と関係の深い北摂地域

三ツ矢サイダーと源満仲との関係を紹介した解説板が掲示されていた境内の休憩所には、もう1枚、こんなポスターもありました。

阪急能勢ミッションラリーのポスターなのですが、能勢電鉄平野駅(三ツ矢サイダー発祥の地)の他にも、阪急宝塚駅(「ウィルキンソン タンサン」源泉発祥の地)、阪急箕面駅(カルピス発明者が箕面市出身)という場所がエントリーされています。北摂地域って、清涼飲料水に関係ある場所が多いと知りました。

これから暑くなる季節にぴったりのミッションラリー。この日は多田神社で手一杯でしたが、じっくり時間のある時に挑戦するのも、面白そうですね。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です