知られざる紀伊半島の絶景を求めて5  偉大なる地母神の墓・花の窟神社(後編)

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2024年7月4日(木)、三重県熊野市にある花の窟(いわや)神社を訪れました。伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の妻で、日本の国土や森羅万象の神々を産んだ「母なる神」伊弉冉尊(いざなみのみこと)の墓と伝わる場所です。

知られざる紀伊半島の絶景を求めて4  偉大なる地母神の墓・花の窟神社(中編)

2024年7月16日

知られざる紀伊半島の絶景を求めて3  偉大なる地母神の墓・花の窟神社(前編)

2024年7月15日

写真で見るお綱掛け神事

花の窟神社では、花の窟(ご神体)の上部から、大綱を境内前面の塔(かつては海岸の巨松に掛けましたが松は枯死)に掛け渡す祭礼・お綱掛け神事が有名です。

春(2月2日)と秋(10月2日)に行われる大きな祭で、綱は掛け替えることなく自然に切れるまで残されるため、私たちは新旧2本の縄を見ることができました。2本見たら、縁起がいいそうです。

大縄から垂れ下がっているのは、昔、朝廷から献上された錦の御幡(みはた)に替わる「三流(みながれ)の幡(はた)」。朝廷から毎年錦の御幡を奉献していたそうですが、熊野川の増水で御幡を運ぶ船が転覆したため、縄の幡になりました。

伊弉諾・伊弉冉の子供たちのうち、最も尊いとされた天照大神(あまてらすおおみかみ)・月読尊(つくよみのみこと)、素戔嗚尊(すさのおのみこと)の三貴子(『古事記』では伊弉冉は三貴子の誕生とは無関係)を意味し、ここに季節の花を飾り付けるそうです。

綱は見たけれど、全体像がよくわからない時は、社務所(参籠殿)の写真やパネルが役に立ちます。

お祓いを受けた「上がり子」7人が、約170mの大繩を持ってご神体の上に上る様子など、

祭の様子が写真でも紹介されていました。

氏子を中心に、地域が一体となって祭を支えているようです。

参籠殿で御朱印を頂こう

参籠殿には、お綱掛け神事の写真の他、美しい「三尊子」の幡や

伊弉冉尊(?)や宇宙を表現した絵画など

現代的な展示もあり、日本書紀の世界と現代の感覚が混じりあっています。

御朱印も頂きました(300円)。御朱印のデザインがなかなか素敵です。

道の駅熊野・花の窟のお綱茶屋でイザナミ米入りうどん

花の窟神社の参拝を終え、神社に隣接する道の駅熊野・花の窟のお綱茶屋へ。

古代米(イザナミ米)を使用したうどんやみたらし団子等の販売を行っているということで

私たちもイザナミ米入りうどんの「茶屋ランチ」を注文。

私はうどんとめはり寿司(塩で漬けた高菜でおにぎりをくるんだ和歌山の郷土料理)

夫はうどんと黒米おにぎりにしました。うどん(小)でいずれも800円と、超お手頃。実は私は、ほとんどコシのない伊勢うどんが少々苦手で、三重県で食べるうどんだから、ここのうどんもコシがないのかなと心配していたのですが、ちゃんとコシがあって一安心。同じ三重県でも、伊勢と熊野では食文化が違うのかもしれませんね。

お綱茶屋は、昔ながらの開放的な建物で、風が吹けば涼しいのでしょうが

あいにくこの日は、記録的な猛暑なのでエアコンが恋しい! でも気分を引き締めて、次の目的地へ向かいます。

熊野市駅へ向かう途中、厚さに負けそうな私たちを、獅子岩がもう一度励ましてくれました。

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