世界の横のつながりを表す展示方法
2025年2月23日(日)、ドバイ観光最終日の3日目です。Trip.comで、Attractions & Tours社主催の「ドバイ発アブダビ終日ツアー」を申し込んだ私たちは、アブダビのシェイク・ザイード・グランド・モスクやエミレーツ・パレスに続き、急遽目的地に加えてもらったルーブル・アブダビの、特徴的なドームに入りました。
館内は撮影自由(ただしフラッシュは不可)。
この美術館は、時代ごとに展示がまとめられています。時代が同じなら、異なる地域の作品や出土品も並べられているのは、なかなか面白いなと思いました。
最初に訪れた部屋の床に描かれている、各国の地名の不思議な羅列も
そういう狙いで、構成されているのかな。
各時代を代表する展示品
私たちは特に美術に詳しいわけでもなく、オーディオガイドも借りずに、とにかく一通りさっと見て回っただけですが、それでもなかなか充実した展示品だなと思いました。
古代では、メソポタミアや
エジプトの彫像や
華麗な彩色が残るエジプト王女の木棺も良かったし
ポンペイの壁画(だと思う)の、右の男性の表情も印象的。古代ギリシアやローマの理想的なプロポーションの人体彫刻はよく見るけれど、絵画もなかなか素晴らしい。
ローマ美術の隣にはガンダーラ仏があり、
中世の中国(宋王朝?)の観音菩薩像と比べると、その変化がよくわかります。
懐かしかった展示品も!
今回感動したのは、日本の美術作品である南蛮屏風や
江戸時代の甲冑(佐賀藩4代藩主の鍋島吉茂着用の家紋入り)、
そして浮世絵の展示もあったこと。これは安藤広重が描いた、江戸の桜の名所だった飛鳥山。よく見ると、富士山形の下に蔦の葉がデザインされた版元の印も押されています。そう、今話題の蔦屋重三郎の版元印! と言いたいところですが、この頃(1858年)蔦屋耕書堂の創業者である重三郎はすでに亡くなっており、4代目になる蔦屋耕書堂から出版されたと思われます。
日本の作品以外でも、鍋島藩の甲冑と同じ展示室にあったヨーロッパの騎士と馬の甲冑や(馬にかかる重量は合計何kgあるのかな)
ルブラン夫人が描いたマリー・アントワネットの肖像
そして、『るるぶドバイ』にも紹介されている、近代オスマン帝国時代の考古学者オスマン・ハムディ・ベイによる油絵『勉学に励む若きエミール』など、見ごたえある作品がいっぱい。
現代美術の作品もたくさんあったし、今回展示されていなかった名作もたくさんありそう。
入口にあった、オルメカ文明(古代メキシコ)の巨石人頭像も印象的でした。
それにしても「ルーブル」という名前の為か、たくさんの観光客(外国人が多い)が訪れているのが印象的。豊富なオイルマネーで世界の有名美術品を30年間借りるという作戦は、アブダビの観光や文化の振興に大いに役立っているようですが(ライバルのドバイには、有名美術館はない)この契約が切れた後は、一体どうなるのかな?と少し心配にもなりました。










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