ポンピドゥー・センター周辺のマレ地区を気ままに散歩していた私達が、最後に訪れたのがヴォージュ広場でした。
パリで最も美しいヴォージュ広場
マレ地区にあるヴォージュ広場は、赤煉瓦造りの36の館(パヴィヨン)に囲まれた、パリで最も美しい広場といわれる場所です。
ここはかつて王宮のあった場所でしたが、1559年(桶狭間の戦いの前年)フランス国王アンリ2世がこの広場で行われた馬上槍試合で右目を貫かれ、その傷がもとで亡くなってしまいました。
残された妃のカトリーヌ・ド・メディシスはこの場所を忌み嫌い、王宮の取り壊しを命じます。
その後荒れ果てていたこの広場でしたが、17世紀に国王アンリ4世によって、広場の周りに美しい赤煉瓦の館が造られました。
館ができると貴族たちも戻り、「王の広場」と呼ばれて貴族たちの華やかな社交の場所となったようです。
現在、建物を囲む赤煉瓦の館の1階部分は、アーケード付きの回廊になっていて、画廊、骨董商、レストランなどが並んでいます。
広場の緑と周囲の赤煉瓦のコントラストは美しく、整然とデザインされた、フランスらしい庭園でした。
中央にはルイ13世の騎馬像もありました。
『三銃士』の物語って、確か彼の時代じゃなかったかな。
マレ地区とヴィクトル・ユゴー
このアーケードの一角の建物に、『レ・ミゼラブル』や『ノートルダム・ド・パリ』の作者として名高いヴィクトル・ユゴーが、1832年から16年間生活していました。
彼が暮らしたアパルトマンは、現在ヴィクトル・ユゴー記念館となっています。
マレ地区からバスティーユ広場、そしてノートルダム橋にかけては、『レ・ミゼラブル』の舞台になった場所が多いようでした。
詳しくはヴォルさんの旅行記をご覧ください。
「パリ&ロンドン 2011夏 レ・ミゼラブル(ああ無情)を辿りながら寄り道街歩き」
私達は記念館には行きませんでしたが、その近くにあるカフェ・ユゴーに行きました。
館のアーケード1階にあるカフェで、年中無休、7:00~26:00の営業で、1人でも気軽に入ることができそうなカフェです。
『地球の歩き方』には載っていませんでしたが、ネットではなかなか評判のカフェらしく、ボリュームのある食事やカクテルなどにも対応しているということでした。
今日は朝からずっと歩いているので、アーケード側のテラス席に座って、ちょっと一休み。
籐椅子や白熱灯の照明が落ち着いた雰囲気で、観光客だけでなく、地元の人たちもたくさん来店してにぎわっていました。
店内はこんな感じです。
この日は(5月6日)雨が降っていたため、少し肌寒く、テラス席ではアンティークな暖房器具が稼働していました。
おかげでとても暖かく快適に過ごせましたが、白熱灯といい、この暖房器具といい、普通に考えるとかなり電気代が高くつきそうなのですが、大丈夫なのかな?
夫に言わせると、フランスは原子力発電所が多いから電気代が安いのだろうということです。
この後リヨン駅構内で昼食を食べる予定があるのですが、かなりおなかも空いていたので、一番安い朝食セットを注文しました。
エスプレッソとココア、カフェオレ、そしてパンですが、これでリヨン駅までもうひと頑張りして歩けそうです。
何気ないパンやバター、ジャムなども、容器のセンスがいいのか、どこかお洒落に感じました。
朝食セットが3ユーロ弱、飲み物含めて合計14.3ユーロの支払いでした。
休憩の後、ヴォージュ広場からバスティーユ広場を経てリヨン駅まで歩きます。
途中、市場があるのを見つけました。
あいにくの雨だったので立ち寄りませんでしたが、パリの市場に縁がないので、またいつか機会があれば、覗いてみたいものだと思いました。
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