タロコ渓谷歴史探訪1日ツアー(馨憶精緻民宿主催)その4 太魯閣渓谷

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7月16日(日)の台湾観光のメイン、花蓮市の馨憶精緻(しんいせいち)民宿が主催する、タロコ渓谷歴史探訪1日ツアーの続きです。

いよいよ台湾一の景勝地、タロコ渓谷です。

太魯閣牌樓

太魯閣国立公園は、花蓮県の山岳部にある南北約38km、東西約41kmの広さを誇る公園です。

その出発点となる立派な門がこれ。

門には「東西横貫公道」と書かれていますが、この道こそ、花蓮と台中とを結ぶ、標高3,000mを超える中央山脈を通る192kmの道路なのです。

タロコ峡谷は、その壮大な道の起点でもあったのでした。

ちなみにご主人によると、3,000m超の山は日本には21座ありますが、台湾にはなんと293座あり、富士山ですら、台湾では高さ第6位なので、台湾の山の険しさがよくわかります。

大陸からの観光客なのか、記念碑前の撮影スポットを自分たちで独占しているグループがいて、記念写真が撮れなかった場所もありました。

砂卡礑歩道

白い大理石でできた橋(橋の欄干にいる100匹の獅子は、皆表情が違うそうです)のそばにある道を下りていくと、タロコ渓谷の見どころの一つ、砂卡礑歩道です。

日本統治時代に、水力発電所の建設資材運搬のため造られ、崖を削った細い道が続きます。

テレビでは何度か見たことがあるのですが、実際にこの場所に来てみると、やはりすごい。

赤い橋は先ほど降りた獅子のいる橋ですが、エレベーターがなかったので、上り下りが大変でした。

このすごい岩の崖を、日本人と現地のタロコ族の人々が、手で掘ったりダイナマイトを使ったりして道を完成させたのです。

「砂卡礑」はタロコ族の言葉で「臼歯」を意味する「シャカーダン」で、この地を見つけたタロコ族の先祖が開墾すると、臼歯(白い大理石?)がたくさん出てきたのだとか。

崖もすごいですが、下を流れる立霧渓の支流の美しさにも感動しました。

「神秘の谷」といわれるのも納得。

ご主人の話によると、立霧渓本流はアルカリ系で灰白色をしており、生き物は棲めないが、支流は生き物がいる普通の川らしいです。

上の写真で横に流れているのが本流、縦に流れているのが支流です(ちょっと色の違いが分かりにくいかも)。

この歩道は全長約4,5kmあり、全部歩くと4時間くらいかかるらしいのですが、私達は15分ほど歩いて引き返しました。

トンネル内に駐車しているのも珍しいし、このトンネルを1つ掘るのに、どれだけかかったのだろうと思ったりします。

燕子口

途中で渋滞に巻き込まれたりしながら、次に到着したのが燕子口という場所です。

夏にイワツバメが巣を作るのだとか(残念ながら見つけることはできませんでした)。

ここでは落石の危険があるため、私達もヘルメットを借りて散策です。

トンネルがたくさんありました。

トンネルを抜けると、目の前に奇岩がいっぱい!

この岩の模様は、大理石のマーブル模様かな?

大自然の力はすごいです。

流れているのは立霧渓本流で、この水の流れが長い時間かかって、この絶景を作り上げたのでした。

約30分ほど散策しましたが、これだけすごい景観なのにジオパークになっていないというのが不思議です。

河原にある大きな白い大理石は圧巻でした。

錐麓断崖

高さ600m、幅1200m、超巨大な一枚岩の大断崖です。

パワースポットとしても有名だそうですが、この断崖に道がついていて(断崖をくりぬいた道)、日本統治時代、この断崖の上に駐在所もあったそうです。

もちろん駐在所があるということは、原住民もいるということなのですが、この道ができる前は、どのようにしてあの上に上ったのか、ちょっと想像がつきません。

「神様が斧で断ち割った」とご主人が説明されていた、すごい谷もありました。

まさに「深山幽谷」を絵にした感じでした。

岳王亭近くのつり橋

渓谷にかかる長いつり橋で、なかなかスリルがありました。

まず頭上注意!そして一度に8人しか渡れないそうです(後で知りました)。

私達は知らなかったし、だれも橋のたもとでチェックしてなかったと思うのですが、人数がオーバーしたらどうなるのかな?と、後で想像したときが一番怖かった。

橋の上からの渓谷の眺めは素晴らしく、大理石の白さが印象的でした。

この橋は誰でも渡れるのですが、橋の向こうの山道は、事前に申請して許可を受けた人しか入ることができません。

文天祥公園

長州藩出身の第5代台湾総督・佐久間左馬太を祀る佐久間神社の跡地に、南宋の宰相・文天祥(南宋滅亡後、フビライ=ハーンに勧誘されるが忠節を守り処刑される)を記念する公園ができました。

彼は忠臣の鑑としてたたえられ、吉田松陰もとても尊敬していたとか。

台湾に縁のない文天祥の像は石段下から遥かに見ましたが、タイワンザルの群れが近くにいたのにびっくり。

台湾に来て、初めてサルを見たような気がします。

長春祠

花蓮と台中を結ぶ東西横貫公路は、1956~60年の4年間に、中華民国の退役軍人を中心に一日6,000人を投入して作られました。

この時の工事で亡くなった212名を合祀している祠が、長春祠です(山の中腹に見える建物)。

あいにく雨が降りはじめ、車中移動の時にはかなり本格的に降りましたが、見学中は天気にも恵まれ、予定していた18:05の列車に余裕で乗ることができました。

案内してくださった馨憶精緻(しんいせいち)民宿のご主人片桐さん、そしてご一緒してくださったTさまご夫妻にはいろいろお世話になりました。どうもありがとうございました。

とても楽しかったです。

現在、九曲洞など落石事故などで見学できない見どころがたくさんあったので、またいつか、見学可能になったら再訪してみたいです。

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