スリランカ流お接待?
聖なるスリー・マハー菩提樹から、アヌーダプラの象徴であるルワンウェリ・サーヤ大塔までは、徒歩で移動しました(もちろん靴を履けます)。
この辺りは遺跡地区の中心らしく、美しく整備された公園のようになっていて、たくさんの人がいました。
その中で面白かったのが、この行列。
何でも、参拝に来た人々に無料で飲み物などを配布しているようで、スリランカ流のお接待にあたるのかな?
何だか優しい人たちが多いみたいです、スリランカ。
やっとリスの撮影にも成功しました。
『地球の歩き方』にはない遺跡 カトゥサーラ
大塔に行く前に案内してもらったのが、この広い遺跡です。
『地球の歩き方』を見たけれど、載っていない遺跡でした。
帰国後調べてみると、カトゥサーラという、救貧院か僧院の遺跡のようでした。
昔は大塔の周囲に、上座部仏教マハー・ヴィーラ(大寺)派の寺院や関連施設が数多く建設され、この辺りがスリランカ仏教の聖地となっていた様子がうかがえます。
この巨大な石堰(いしびつ)は、ガイドのランジェナさんによると、米やカリーを入れておいたものだとか。
一体昔のカリーってどんなものなんだろう? かなり興味が出てきました。
白い塔は青空がよく似合う
大塔の前に到着し、また履き物を脱ぐ指示がありました。
スリランカ観光はどうしても寺院観光が主流なので、脱ぎやすい履物の方がいいですね。
美しいけれど、残念ながら、空が青くないから、「白い巨塔」が映えません。
1800年(日本だとまだ江戸時代)には、このような姿だったとか。
紀元前2世紀、ドゥッタガーマニー王(イスルムニヤ精舎の「王族の像」に彫られた国王)の時に建設が開始され、完成間近に王が息を引き取りそうになったため、サッダーティッサ王子は竹と布で一夜にして大塔を完成させ、死の直前の父王にその姿を見せたのだとか。
この親孝行の王子様は、サーリヤ王子の兄弟なのかな。
サッダーティッサ王子が完成させた大塔は110mの高さで黄金の屋根もあったようですが、今では修復などで姿を変え、約半分の高さ55mになっています。
昔の大塔はどんな姿だったのでしょうか。
象の守る大塔
大塔への門は、たくさんの象に守られています。
彩色されているためか、とてもリアルに感じました。
タミル人との抗争で活躍した350人の英雄を表現した350頭の象だとネットに書かれていましたが、詳細不明(ランジェナさんに確認すればよかったな)。
階段を上がって大塔のそばに行くことができます。
白い衣服に白い花が美しいです。
大塔の基壇は石とれんがで、塔自体もれんがを積み上げ、白く塗っているそうです。
大塔の周囲にも仏像がたくさんありました。
大塔を建設したドゥッタガーマニー王。
彼はエッラーラ王率いるタミル軍の侵略を阻止してこの地を治めたシンハラ人の英雄として、今でも人気があるそうです。
こちらにあるのは、熱心な仏教徒で、多大な貢献をなしたバーティヤ1世王(紀元38年~66年)?
気になるところは多いけれど、小石交じりの床の上をはだしで歩くのが辛くなってきたので、早々に退散です。
スリランカの人は、慣れているのか誰も足を気にするそぶりは見せません。尊敬します。
巡礼の行列
拝観を終え、車に向かって歩いていくと、どこからともなく音楽が聞こえてきました。
見ると、音楽と共に長い行列が大塔に向かって歩いています。
村単位で大塔に参拝に来た、巡礼の人たちのようでした。
この赤い布を、大塔の基壇に巻くために捧げるのでしょうか。
信仰が、まだまだ生活に深く根付いているようです。
出口近くで見た、音楽隊の人たち。
嬉しかったのは、寝ている猫を見たこと。
でも今回のスリランカ旅行で見た猫は、この1匹だけ。
ランジェナさんによると、猫は室内で飼われているため、姿を見かけることが少ないようです。
鎖につながれていない犬は、どこでもたくさん見たのですが、インド同様、猫を見ない旅でした。
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