初めての信号、そして高速道路
8月10日(木)は、ヌワラ・エリヤからゴール近郊のウナワトゥナビーチを目指すという、この旅行中最大の移動日となりました。
実は、スリランカで初めて信号を見たのが、この日です(スリランカに到着してから、今日で5日目)。
マハラガマという町で、やっと信号、4車線の道、高速道路、サービスエリアと、見慣れたものが一挙に押し寄せてきました。
今まで通ってきた道には、実に様々なものが走っていたけれど(これに加えて馬と象が歩いていた)、高速道路を走行できる車の種類は、日本と同じです。
スリランカの高速道路建設には日本の大成建設もかかわっており、同社はこの高速道路の建設を題材とした30秒のアニメーションからなる企業イメージCM『「スリランカ高速道路」篇』を公開しています。
このCMは、あの大ヒット作『君の名は。』を手がけたコミックス・ウェーブ・フィルムが制作、監督は新海誠さんと知って驚きました。
サービスエリアで、日本語ガイド兼ドライバーのランジェナさんが、スリランカの伝統的なスイーツ、パンケーク(パンケーキの生地をココナッツミルクで溶いて焼いたもの)を食べさせてくれました。
春巻きみたいな形で、おいしかった!
今日はこれが夕食になりました。
町中に響くお寺の詠唱
高速道路のおかげで、19時過ぎにウナワトゥナの町に着きましたが、異様な雰囲気でした。
スピーカーから大音量で、お経とも説法ともつかない男性の詠唱が流れ、人々が続々と道を歩いているのです。
ランジェナさんもこの辺りは初めてなのですが、どうやらエサラ月(スリランカの暦で7~8月)に行われる大々的な村の祭のようでした。
今夜の宿、カラマンダー・ウナワトゥワ・ビーチリゾートにチェックインした後も、部屋に詠唱が聞こえてきました。
一体何をやっているのかな?と、(祭らしいとはわかっていても)とても気になります。
するとランジェナさんから電話があり、お祭りを見に行きませんかと誘われ、夫は疲れてパスしたので、娘と2人で出かけてみることにしました。
お寺がルミナリエ状態
先ほど車で通った道で町まで行き、少し横道に入ると、もう夜店がわんさか。
この光景は日本の祭や台湾の夜市(ナイトマーケット)とほとんど同じで、歩く人々もとても楽しそうでした。
子供向きのおもちゃや食べ物などの他、お供えの花や、鍋のような台所用具まで売られていました。
後で調べたところ、、岬の寺院であるウェルラ・デバラヤを中心とする仏教の行事でした。
ウナワトゥナ湾の西端の岬は聖なる場所らしく、そこにある寺院や神殿に、雨乞いや豊作の祈り、大量祈願、出稼ぎに行った人達の無事など、あらゆる願いをするため、人々が集まってきたのです。
上座部仏教の信者が多いスリランカですが、日本と同様、地域に根差した神々(日本と同様、神々も仏教に帰依しているようです)もいて、この地方の神の祭のようでした。
漁師も農民も、ゴールからも、多くの人々が祭にやってくるため、道路も渋滞気味。
参拝客は、新しいお米で作ったキリバット(ココナッツミルクで炊いたご飯)や花をお供えするそうです。
すごい参拝客のため、寺院の中には入りませんでしたが、日本の寺院と違って電飾きらきらのルミナリエ状態でした(クリスマスではなくて、今は8月です)。
ビーチから見た岬の寺院
帰りは混雑した道をUターンせず、ビーチ沿いにホテルまで帰りました。
夜のビーチは暗いのかと思ったら、祭のために案外明るい。
ビーチからも、イルミネーションに輝く岬の寺院はよく見えました。
長距離運転の後で疲れていたと思うのに、遅くまで案内をしてくださったランジェナさん、本当にありがとうございました。
この後ホテルに帰っても、スピーカーからは延々と、午前1時まで男性の詠唱が流れ続けました。
なかなか眠れなかったです。
これで終わりかと思ったら、翌日の朝も、ずっと詠唱が流れています。
これも後で知ったのですが、この祭は7日間行われ、ウナワトゥワでもペラヘラ祭のような象やダンスの行列があるようです。
すごい祭が、この小さな村でも開催されていたとは。
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