秋色北京 広大な天壇公園に行ってみた! 皇帝が神と交信し、北京市民の素顔が見える場所

スポンサーリンク



天壇公園とは

明~清時代の皇帝が、五穀豊穣を願って祭祀を行った場所です。

北京には、皇帝の祭祀建造物である「壇」が9箇所ありますが、その中で、万物を支配する最高権威「天」を祀る天壇は、現存する中国最大の祭祀建造物として知られています。

北京市街南部に位置し、総面積273万㎡を誇る天壇公園には、面白いものがたくさんありました。

公園に入るだけでも10元の入場料が必要ですが、おもな見どころにも別途入場料が必要で、共通券(11月~3月は28元でした)を購入するのがお得だと思います。

私達は地下鉄5号線の天壇東門駅から東天門を通って公園内に入りました。

北京市民の憩いの場所 七十二長廊

総面積273万㎡と言われてもピンときませんが、東京ドーム58個がすっぽり収まると聞くと、そのスケールがわかりますね。

広い公園なので、見どころがどこにあるのかよくわからず、うろうろしてしまいました。

木々の葉の紅葉(黄葉)が美しいのですが、日本(というか関西)なら12月上旬のような光景。

ふと見ると、長い回廊の中にたくさん人がいます。

ここは柱と柱の間が72あることから、七十二長廊と呼ばれる建物で、祭祀用の供物を雨や雪に濡らさずに運ぶための通路として使われました。

そして今では、北京市民の憩いの場になっていたのです。

中高年の男女が多く、真剣な顔つきの人もいます。

何をしているのかなと覗いてみれば

トランプや将棋らしきゲームに興じているのです。

しかも電卓やノート、筆記用具を持っている人も多いので、お金を賭けているのでは?(あくまでも個人の感想です!)

世界遺産の公園で、北京市民の日常生活を見ることができました。

皇帝が五穀豊穣を祈った祈年殿

天壇を代表する建物で、チケットの建物もこの祈年殿でした。

正月の上辛(最初の辛=しん、十干の「かのと」の日)に皇帝が五穀豊穣を祈った場所で、三層の漢白玉石(真っ白な大理石)の台座の上に建つ円形の建物です。

円形になっているのは、天を表す建物のためで、屋根瓦も天を象徴する青色の瑠璃瓦です。

これは雲を表現しているのでしょうか。

内部には皇帝の玉座が安置されています。

中央に天の神(皇天上帝)の位牌、東側には皇帝の先祖の位牌を置き、西側が皇帝の休憩所だとか。

建物内部は区切りがなく、四季を表す模様の描かれた4本の柱、その周囲に12カ月を表す朱塗りの柱、そのさらに外側に、時刻を表す12本の柱が立っていました。

柱の総数である28という数字は、天にある28の星座を意味していると言われると、なんとなくマヤのピラミッドのように、建築物で構成された壮大なカレンダーなのかなと思いました。

美しい天井には、龍と鳳凰が描かれています。

落雷で焼失し、1896年に再建された新しい時期の建物なので、壁や瓦の色が鮮やかで美しかったです。

下に見える建物は皇乾殿で、祈年殿に祀られた神の供養を行い、神を祭る時に使った古代楽器などの安置場所としても利用されていました。

音の反射を利用した皇穹宇(こうきゅうう)

成貞門という立派な門をくぐると、また建物が現れました。

祈年殿を一回り小さくしたような建物の皇穹宇で、祭祀の際には皇帝の位牌が置かれました。

よく見ると、屋根の形が違いますね。

建物内部を見ることもできました。

建物は16本の柱で支えられていて、天井には金竜藻井という美しい装飾画が描かれています。

またここには、「回音壁」という不思議な壁がありました。

皇穹宇の周囲を円形に取り囲む壁で、壁に向かってささやくと、180度対極にいる人に声が伝わるのだとか。

音が壁に沿って反響して、対極の場所にいる人に伝わるらしいのですが、60m以上も離れている場所の音が聞こえるのは、とても不思議です。

私達は見落としましたが、ほかにも反響音がそれぞれ異なるという「三音石」という見どころもあったとか。

「音(特に反響音)」というのは、ここでは特別な意味を持っているのでしょうか。

耳をすませば天と交信できる場所 圜丘(だんきゅう)

圜丘は天壇公園の南にあり、皇帝が毎年冬至の日にここに登り、天帝にその年に起こった出来事を報告しました。

豊作を祈る儀式も行い、雨が少なければ雨ごいをしました。

漢白玉石(真っ白な大理石)でできた円形の壇のみの造りで、建物はありませんが、本来的な意味では圜丘殿こそが、最も重要で格上の場所だそうです。

また欄干や階段などが陰陽思想でいう最大の天数(陽数=奇数)である9や、その倍数で構成されているのだとか。

壇は三段構造になっていて、上から天上界、人間界、地獄界を表します。

皇帝ではないですが、壇の上に登ってみました。

圜丘最上段の中心にある「天心石」は天の声が聞こえるとされる場所で、皇帝はここで五穀豊穣を願いながら天と言葉を交わしたと言います。

私達もここに登って、天の声を聴いてみたい!と思ったのですが、希望者が殺到しており、時間もないのであきらめました。

現地でも「北京最大のパワースポット」として人気なのでした。

天心石の上に立って声を出すと、まるで天からの声を聞くように大きなこだまが返ってくると言われています。

円形と方形からなる圜丘壇の構造がエコーとなって、そのような現象が生まれるようですが、原理を知らない昔の人にしてみたら、かなり強烈な神秘体験だったでしょう。

こんな不思議なパワースポットから、超近代的な高層ビルが見えるというのもなかなか面白かったです。

今度は人の少ない朝一番にここにきて、天からの声を聴いてみたいなと思いながら、夕闇迫る天壇公園を後にしました。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です