故宮の北側から北京大学紅楼前へ
故宮の神武門から外に出ると、日本の皇居のように、お堀がありました。
レトロなバスも走っています。
まっすぐ西側に進んでいくと、今度は道の反対側に、レトロな赤煉瓦の建物がありました。
北京大学紅楼という建物で、北京大学の旧校舎です。
北京大学は中国でもトップクラスの大学で(東大みたいな感じ?)、1898年に清朝により設立されましたが、北京大学という名前になったのは、辛亥革命によって中華民国が成立した1912年。
小説家・思想家として有名な魯迅も教鞭をとったこの大学は、新文化運動の拠点となり、「五・四運動」(反帝国主義運動、つまり反日運動)の拠点となったことでも知られています。
この近くの道がその名も「五四大街」となっていて、こういう名前がいまだに使われているのは、日本人である私にとっては、かなり複雑な思いがしました。
南鑼鼓巷(なんらここう)
「北京の昔ながらの町並みが見てみたい」という私のリクエストで、娘が連れてきてくれたのが、南鑼鼓巷というエリア。
五四大街の交差点から北上した場所にありました。
北京で一番古い大規模な元代の建築物が、元の時代の名残である胡同(フートン)と呼ばれる細い路地に面しています。
北京らしさ、中国らしさを求めるなら、まずここを歩くと良い、と『地球の歩き方北京2017~18』にも書いてありました。
確かに伝統的な町並みが残り、今までの世界遺産巡りで見た場所とは一味違って、とても親しみやすい街です。
お洒落な土産物店や飲食店などが並んでおり、地元の若者や国内外の観光客でにぎわっていました。
飲食店もたくさんあって迷ったのですが、せっかくなので昔ながらの北京の料理で昼食を食べることにしました。
北京の家庭料理
私は北京の料理といえば北京ダックしか知らなかったのですが、北京ダックと並んで有名な料理に、炸醬麵(ジャージャー麺)があるそうです。
ジャージャー麺といえば日本にもあるようですが、日本のように、甘味のある肉みそは使いません。
肉みそは使いますが、少々辛いなと思いました(私は辛いのが苦手)。
この他にも、シューマイや春巻、酸梅ジュース(梅の実を煮込んだジュースで中国ではとても人気があるらしいです)を注文し、全部で95元支払いました。
ジャージャー麺と春巻がそれぞれ25元、シューマイが30元、酸梅ジュースは15元でした。
都一処という名前の店でしたが、シューマイの老舗なのかな?
胡同を歩いて什刹海へ
昼食後、2014年に世界遺産に登録されたという(知らなかった!)、故宮の北西に位置する什刹海(じゅうさつかい)まで歩きました。
胡同を歩いていると、四合院という伝統的な家々が並び、車もほとんど通らず、地下鉄や故宮の喧騒とは全く違う、のんびり静かな時間が流れていました。
これが本当の、北京の姿なのでしょうか。
通り過ぎる自転車やバイクが、風よけを付けているのに気づきました。
北京はそろそろ冬支度。日本よりも寒さが厳しいので、自転車やバイクにとってはつらい季節が訪れます。
外国人は使えない街角のシェアサイクル
ちなみに大きな道に出ると、同じ色の自転車がたくさん駐輪しているのをよく見かけます。
これが昨年から中国で急速に普及しているというシェアサイクルで、スマートフォンで空いている自転車を検索し、自転車のQRコードを読み取ると即座に鍵が開くというすぐれものだそうです。
乗り捨て自由で、値段も1時間1元でかなり安い。
でも決済は「アリペイ」などへの登録が必要で、中国の銀行口座を持っていない外国人観光客には使えません。
故宮がオンラインチケット販売のみになったことといい、中国では急激にキャッシュレス社会に向けて進んでいる様子ですが、中国の銀行口座がない外国人観光客への配慮も欲しいところですね。
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