阪急交通社で行く初めての大台ケ原3 立ち枯れの白いトウヒ

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昨日(2018年10月21日)、阪急交通社の日帰りバスツアーに参加して、初めて大台ケ原に行きました。

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日出ヶ岳から正木ヶ原へ

大台ケ原最高峰の日出ヶ岳(標高1,695m)で眺望を満喫した後は、再び山を下り、正木(まさき)峠から正木ヶ原を目指しました。

素晴らしい晴天で、道も快適。すれ違う人とも、元気よく挨拶。

登山ガイドの平加(ひらか)さんが先頭、サブガイドの山本さんが中間、そして添乗員の中林さんが最後尾にいて、24人の参加メンバーをしっかりガードしてくれます。

心配していた山道ですが、下りの段差の大きい道や石ころばかりの道、急な坂道などは、トレッキングポールが大活躍。

それでもどうしても、下りになると怖さが先に立つので、前の人との間隔が大きく開いてしまう時もあります。焦りました。

後ろを振り向くと、さっき上ってきた日出ヶ岳がきれいに見えます。

幻想的な立ち枯れトウヒ

今回大台ケ原で一番見たかった景色は、白く立ち枯れた木々が、高原の中に林立したり倒れたりしているという、とても幻想的な光景でした。

すでに大台ケ原に入山したときから、白く立ち枯れした木々はあったのですが、正木峠から正木ヶ原に入ると、その数がどんどん増えてきました。

この白い木々はトウヒという名前の木。

漢字で書くと、唐檜です。初めて知りました。

あまり耳慣れない名前の木ですが、それもそのはず、身近にはない木だったのです。

北海道及び北東アジアには広く分布するエゾ松の変種で、本州では亜高山帯(標高1,500m~2,500m)に生息し、大台ケ原から福島県の吾妻岳に分布しています。

氷河時代の植物の生き残りなのだとか。すごいですね。

伊勢湾台風の爪痕

1959(昭和34年)に近畿地方を襲った伊勢湾台風の被害は、大台ケ原にも及び、日本でも珍しかった大台ケ原のトウヒの純林(一種類の樹木からなる森林)が、台風の被害で破壊されてしまいました。

トウヒが倒れた後、地表に日光が差し込むようになり、苔類が衰退して、笹(ミヤコザサ)が繁茂するようになりました。

すると、ミヤコザサを主食とするニホンシカの生息数増加を招きます。

大台ヶ原の森林を構成する、樹木の幼木や樹皮が、ニホンシカに採食されるようになってしまいました。

現在シカの食害を防ぐため、環境省ではシカの捕獲(狩猟)を行っているそうです。

また、トウヒは倒木更新によって若木が生育する可能性があり、そのような倒木(切り株のような感じ)をシカから守るために、地元の小学生が金網で保護していると、サブガイドの山本さんが教えてくれました。

自然保護や回復への取り組みが、徐々に進み始めているようです。

伊勢湾台風による大量の倒木を搬出しているうちに、ますます日当たりがよくなって苔が衰え、笹が増えたり、森林が衰退したりしたのだとか。

昔はもう少し、トウヒの林が正木峠に残っていたようです。今は死屍累々という状況。

詳しくは、こちらのサイトをご覧ください。森林の変遷に、ショックを受けました。

青空の下の白骨

今まで立ち枯れの木々は見たことはありますが、このように白い立ち枯れの木々を見るのは、多分初めて。

正木ヶ原の眺望デッキからの眺めです。

この辺りの林は、まだ緑がかろうじて残っています。

でもここもいずれ、緑の木が1本もない状況になってしまうのでしょうか。

倒れているトウヒは、まるで野ざらしの白骨です。

最初は幻想的な光景だと思っていた立ち枯れトウヒは、じわじわと迫りくる森林の破壊と消滅の危機を、その白骨のような姿で、私たちに教えてくれていたのでした。

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