2019年11月24日(日)、クラブツーリズム主催のバスツアーに参加しました。
近江の紅葉名所「鶏足寺」と「永源寺」紅葉に染まる多良峡 10のお持ち帰りも!
というツアーです。
鶏足寺とは
12:30~12:50に関ケ原の胡麻の郷で休憩した私たちが次に訪れたのは、今度こそ滋賀県の紅葉の名所・鶏足寺(けいそくじ)。
滋賀県長浜市にある、真言宗の寺院です。最寄り駅は、JR木之本。
「紅葉の名所鶏足寺」として、毎年多くの方が紅葉散策に訪れる有名な寺院だそうですが、私は初めてその名前を知りました。
有名な寺院だけれど、現在は廃寺。地元の人々によって管理されているそうです。
運が良ければ、こんな美しい光景が見られるようですね。
私達は、どんな紅葉を見ることができるかな。
鶏足寺への道は遠い
ここも多良峡森林公園と同様に大型バス駐車場がなく、県道281号沿いに、大型観光バス専用の乗降所が設けられていました。
ここから鶏足寺までは、片道約2km(約25~30分)の山道です。13:45~15:05まで、80分間の自由散策。あまりのんびりもしていられません。
まず与志漏(よしろ)神社境内へ。応神・仁徳など5代の天皇に仕えた武内宿祢(たけのうちのすくね)の子、波多八代宿弥(はたのやしろのすくね)を祀っています。
ここも紅葉が美しい。
これは神社の本殿ではなく、薬師堂。昔の神仏習合の名残でしょう。
名前の由来
鶏足寺の第一印象が、「面白い名前の寺」。
まるでバーバ・ヤーガの小屋みたい。
バーバ・ヤーガは、スラヴの魔女。ムソルグスキーの『展覧会の絵』に、「バーバ・ヤーガの小屋」という曲があり、鶏の足の上に建つ小屋に住んでいるとされています。
確かに鶏の足!(『ウィキペディア』より ラップランド先住民サーミ人の高床式倉庫)。
一方鶏足寺の場合、最澄が修行のために当地を訪れた際、己高山(こだかみやま)の山頂付近に輝く不思議な光を発見。その光を求めて険しい山道を這い登っていくと、どこからともなく不思議な鳥の声が聞こえてきたそうです。
その声に導かれるようにして、雪の中に残された鳥の足跡を頼りに進んでいくと、やがて十一面観音の仏頭が雪の中に埋もれているのを発見しました。
驚いた最澄はその十一面観音を掘り起こして修復し本尊とし、新たに堂宇を再建して一大寺院を建立したのが、己高山鶏足寺なのだとか。
古代山岳仏教の聖地
この辺りは近江国の鬼門(北東)にあたり、古代~中世には多くの山岳寺院がありました。
鶏足寺を開いたのは奈良時代の行基。
その後荒廃していたのを最澄が復興し、その後中世に、真言宗に改宗したとか。
中世には、僧兵を擁するほどの大寺院だったそうです。道理で敷地が広いわけです。
大門跡です。ポスターではもう少し、紅葉が地面に敷き詰められていたような。
ちなみにこの辺りは、落葉保存区域で立ち入り禁止。
鶏足寺へは、あともう少し、山道を登ります。
紅葉の古木が、約200本ほどあるそうです。
ここが現在、鶏足寺と呼ばれている旧・飯福寺(はんぷくじ)。鶏足寺の別院(本堂とは別に、僧の住居として建てられたもの)です。
下を見下ろすと、どんどん参拝客が上ってきます。今日が紅葉狩りのピークかな?
外国人観光客の姿も、ちらほら見かけました。やはり有名な場所なんですね!
紅葉だけじゃない! 鶏足寺で買いたいもの
紅葉の名所で観光客がたくさん来ると、色々な店が出ます。
鶏足寺へ続く道は「薬草の小径」と呼ばれ、店がたくさん出ていました。
まず驚いたのが、「亀山茶」の店。ここはお茶の名産地だったのです。
戦後まもなく、住職が村里の活性化のため、茶の栽培を始めたのだとか。
茶畑と紅葉の取り合わせも、なかなかの絶景でした。
「滋賀県」で「お茶」と言えばこの人。石田三成です。
亀山茶も、石田三成ゆかりの「三献茶」として販売されているのだとか。
この近くには、関ケ原で敗れた後、石田三成が隠れていた場所もあるそうです。
関ケ原西軍の石田三成がいれば、東軍の軍師官兵衛(黒田官兵衛)もいて、思わず購入した軍師ようかん(280円)。
黒田家発祥の地が、木之本町であるという説があるのだとか。
普段は静かな山里らしく、無人販売所もあちこちにありました。
よく売られていたのが柚子。
栽培もされています。
私たちのお目当ては、鶏足寺の御朱印。
仏像や仏画などを保管している己高閣(ここうかく)で、3枚セットの書置きを頂きました。
3枚で600円なので、他の寺社が1枚300円なのと比較すると、財布にやさしい。
鶏足寺は、江州伊香三十三カ所観音霊場だったのですね。
バスに戻るとき、この辺りの川にオオサンショウウオが棲息していることに気づきました。
豊かな自然も、守っていきたいですね。
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