2021年の大晦日、沖縄を訪れていた私たちは、バスツアーに参加しました。参加したのは
いざやんばるへ!クイナの森とマングローブ林・大石林山を巡る、やんばる国立公園自然満喫コース
という、Jumbo Tours主催のツアーです。料金は大人1人9,000円(通常は1万円 沖縄県民だと5,000円)で所要時間は約12時間。
那覇に宿泊すると、車の免許がない私たちは北部や中部に行くのはなかなか大変なので、沖縄北部を重点的にめぐるこのバスツアーは、とてもありがたいものでした。
参加メンバーは全部で22名。バスもHip-Hop Busという、とても華やかな沖縄らしいバス。
2021年末を飾るにふさわしい、見どころ盛りだくさんのバスツアーだったので、ご紹介します。
国際色とプレゼント満載のツアー
私たちは、おもろまちのスーパーホテル那覇・新都心に宿泊したため、おもろまちのTギャラリア前で7:50にピックアップしてもらったのですが、出迎えてくれた添乗員さんを見てびっくり! 外国の方だったのです。
敬語もばっちり、流ちょうな日本語を操るエルさん(男性)はとても親切。想定外のトイレ休憩にも対応していただき、感謝感謝です。
そして車内で渡されたものの1つが、多言語対応の自動音声ガイド。アジア6か国語に対応し、英語が必要なメンバーにはエルさん自らが英語で説明するそうです。沖縄ややんばるの自然や文化について、バス移動時間に学ぶことができました。
そしてもう1つ、このツアーの特徴は貰えるお土産が多いこと。
バス出発早々、最初の観光目的地・東村(ひがしそん)の水をいただいたし、トイレ休憩で立ち寄った「道の駅許田」(名護市)を出発した後は
名護の銘菓えびすまんじゅうをいただく(しかも全て1人ずつ)という太っ腹ぶり! 帰り道でもたくさんお土産をいただきましたが、それはまたおいおい紹介いたしますのでお楽しみに。
ネイチャーガイドと行く東村のふれあいヒルギ公園
出発して約2時間ほどで、最初の目的地・東村の慶佐次(げさし)にある、ふれあいヒルギ公園に到着。
昨日は路線バスだったのでものすごく時間がかかりましたが、高速道路を使うバスツアーだと早い!
ここはもう、やんばる国立公園なのですね。マングローブ林を探検するカヌーもたくさんありました。
カヌーに乗ることはできませんでしたが、公園の木道を歩きながらネイチャーガイドから詳しい説明を聞くことができました。ここは沖縄本島では最大級の、マングローブ林なのです。
まず、「マングローブ」という植物はなく、沖縄の汽水域(河口周辺)湿地帯に生えている植物の総称であり、オヒルギ、メヒルギ、八重山ヒルギの3種がここには生えているとのこと。
タコの足のように根が生えているのが、八重山ヒルギ。上の写真には、若木も写っていますね。
オヒルギは、赤い花が美しい。
どこかタコさんウィンナーにも似ています。
メヒルギの胎生種子も見ることができました。この豆のようなものが水に落ちて、新しい場所で発芽します。
この黄色い葉は紅葉ではなく、余計な塩分をため込んで黄色くなったもの。この黄色い葉を落下させて、植物は余計な塩分を排出しています。ちなみにオヒルギなどヒルギの仲間は、淡水でもとても元気に育つそうです。でも環境のいい場所はライバルが多いため、敢えて他の植物が暮らしにくいマングローブで生きているのだとか。なんとなく、企業や人の生き方にも通じるかなと思いました。
下の写真はオオハマボウという植物の葉。
昔の沖縄では、これがトイレットペーパー代わりだったという話も興味深かったです。
マングローブ林にはカニが多いという話を聞いてきて、見つかるかなと期待していたのですが、今回はカニの巣穴しか見ることができませんでした。
この特徴的な巣穴は、カニではなく
もっと大きな、オキナワアナジャコという動物の作ったもの。アリ塚ならぬシャコ塚です。
これがオキナワアナジャコで、ガイドさんでもめったに見られないレアな生き物! 沖縄では食べることはないのですが、昔八重山地方では、これを黒焦げに焼いて油と混ぜたものを育毛剤にしていたようです。
やはり詳しい人と一緒に、マングローブ林は散策したほうがいいですね。
公園の入り口には、大きなシオマネキ(オス)の像。いつかマングローブ林の中で、たくさんのカニを見てみたいなと思いました。
ちなみに東村は、沖縄本島内の市町村で唯一路線バスが運行されていないので(名護バスターミナルと辺土名の間を走る路線バスと接続するコミュニティバスはある)、公共交通機関を利用する場合は注意してくださいね。
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