2022年9月29日(木)、トラピックス大阪府民割ツアーに参加しました。ツアーの名称は
■大阪府民割■(ローズポート集合)大阪キャッスルホテル錦城閣の中華コースと藤田美術館鑑賞と中之島クルーズ 日帰り
代金は2人で20,000円のところを府民割で10,000円と、かなりお得なツアーでした。加えて1人2,000円のクーポン(おおさかPay)ももらえます。クーポンは紙ベースでも使える店はありますが、電子クーポン(キャッシュレスポイント)にした方が使い勝手がいいのでお勧めです。今回は10月6日(木)まで使えるのでありがたいのですが、大阪府内でしか使えないし、コンビニやスーパー、ドラッグストアでは使えないので気を付けてくださいね。
大阪キャッスルホテルから藤田美術館まで徒歩移動
昼食後の自由散策や買い物タイムを終え、14:00に大阪キャッスルホテルに再集合した私たちは、藤田美術館まで徒歩移動。
大体20分間かかると言われ、もし徒歩移動が不安なら昼食時間の間に添乗員さんに相談すれば、タクシー手配などの相談にも乗ってくださるようです。
私たちは47名がぞろぞろと、京阪高架下などを通って移動しました。大人数のため、あまり移動時に横に広がるなど交通マナーが悪いと、トラピックスに苦情の電話が入るそうです(!)注意しましょう。
撮影OK! 展示ゆったりの藤田美術館
藤田美術館は、明治に五代友厚と並んで関西財界の重鎮であった「藤田組」創設者・藤田伝三郎によるコレクションが中心になっています。
今年の4月にリニューアルオープンしたばかり。
そのため人気も高く、感染防止対策もあって平日だというのに、この日も少し入場待ちの列ができていました。
この美術館で一番有名な「曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)」は展示されていないのですが、それでも行列ができていたとは!
私たちのツアーも、前半・後半に分かれて入場しました。
この美術館は、撮影自由で展示スペースもゆったりと斬新。丁寧な解説書も頂きました。
「流れる水」をテーマにした展示品には、
流水紋が描かれた弥生時代の銅鐸や
明治時代の日本画家・橋本雅邦の山水図などがあり、中でも圧巻は
国宝の玄奘三蔵絵。鎌倉時代の絵巻物です。とてもきれいな彩色が残っていてびっくり!
インドでの出来事が描かれているとのことで、丁寧な解説パネルもありました。
川を渡る豪華な船も描かれています。これもインドの様子を描いたものなのだとか。
ミニチュア世界と動物たち
今回のテーマ展示の中で一番面白かったのは「掌」。掌中の美であるミニチュア世界。
なかでもこの「梨子地蜀甲禽獣花鳥丸紋蒔絵十種香箱」は江戸時代後期の作ですが、
お香の道具を収めた箱だけでなく
お香の香りを当てるゲームを視覚的に楽しむためのゲームボードも付属しています。とても楽しそう!それに造りが精巧で、とても美しい!
誰がこれで遊んだのでしょう? 解説書には何も書かれていませんが、興味があります。
他にも「祥瑞(しょんずい)豆獅子豆男香合」(これは中国・明時代の作)や
黒漆地三番叟蒔絵茶箱(野外で茶を楽しむための携帯セット)なども面白い展示でした。
小ぶりで携帯の工夫の凝らされた道具を見ていると、なんとなく日本っぽくていいなと思います。
「獣」の展示では、私の大好きな猫がモティーフになった展示品は残念ながらありませんでしたが、
春日の神の使いである鹿を安置する「春日厨子」(室町時代)や
江戸時代、本阿弥光悦によって焼かれた白楽茶碗(銘「白狐」)
李氏朝鮮で焼かれた大井戸茶碗(銘「蓬莱」)などが展示されていました。李氏朝鮮時代に焼かれた井戸茶碗の中でも、大振りかつ最高峰とされるものを「大井戸茶碗」と呼ぶそうです。
大井戸茶碗の解説パネルもありました。どこかに蓬莱山の絵が描かれているのかと思っていたのですが、堂々とした大ぶりの形や荒れた雰囲気などが、山を連想させてこの名がつけられたのだとか。
茶碗や茶器をじっくり見たのは久しぶりですが、とても面白いなと思いました。
展示室から外に出ると、藤田伝三郎の功績が紹介されていたり、謡曲もたしなんでいた彼が観世流でもらった免状(?)なども展示されていました。
彼が頑張ってコレクションしてくれたおかげで、貴重な日本の古美術品の多くが海外に流出せずに済んだのかもしれません。
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