2022年12月3日(土)、富山県の氷見(ひみ)市を初めて訪れました。
氷見市を訪れた理由は、寒ブリを食べたかったのと、源義経が見たであろう絶景を見たかったからです。
特急サンダーバードが富山まで行かない!
私たち関西人が北陸地方へ行く場合、かなりの確率でお世話になるのがJR西日本の特急・サンダーバードです。
サンダーバードの停車駅にはいくつかのパターンがありますが、最も停車駅が少ない場合、国内の在来線特急の中では最速を誇る、JR西日本の看板特急なのだとか。
私たちも昔、富山や高岡に行くのに利用したことがあり、昨年能登に行ったときに調べてみるまで、サンダーバード=雷鳥の英訳と誤解しており(実はRock ptarmiganが雷鳥の英訳)、雷鳥の棲んでいる富山に行くのは当然と思い込んでいました。
ところが今回、久々に富山県を訪れることになり、時刻表を調べてみると、サンダーバードが富山県に行かないという事実に遭遇!
実は2015年の北陸新幹線の開業で、新幹線と重複する金沢駅 – 富山駅・魚津駅間ではサンダーバードの運行が廃止されていたのでした。もう7年以上も前のことですが、それまで富山県を訪れる機会がなかったので、知らなかったのです。
新幹線には巨額の費用が投じられているので、仕方ないと言えば仕方ないのですが、新幹線が開通するとすべて新幹線が優先になってしまい、新幹線が停車しない地域にとっては、今まで利用していた在来線の特急が廃止されるなど、マイナス面の方が大きくなってしまう可能性も大いにあります。
2024年に開業予定の北陸新幹線金沢 – 敦賀間では、並行在来線のサンダーバード廃止が検討されているようです。もし北陸新幹線が大阪まで全線開通したら、サンダーバード自体もいずれ廃止になってしまうのでしょうか。
料金が高くなるだろう北陸新幹線に乗るよりも、サンダーバードに親しみを感じている利用者としては、なんとも哀しい事態です。
第三セクター鉄道を乗り継いで高岡駅へ 鉄印帳は忘れずに
今回の旅行で使ったスマホの路線案内アプリによると、サンダーバード終着点の金沢駅から、IRいしかわ鉄道に乗り換えるという指示がありました。
IRいしかわ鉄道も初めて耳にする会社。駅はどこにあるのかな? 乗り継ぎ時間は13分ほどしかないけど大丈夫かなと心配になり、金沢駅の改札口で駅員さんに尋ねると、同じ駅の5番線から発車する列車でした。
北陸新幹線長野 – 金沢間の延伸開業に伴い、北陸本線の石川県内区間はIRいしかわ鉄道が、富山県内区間は、あいの風とやま鉄道が運営することになったのでした。いずれも第三セクター鉄道です。
石川県内区間は金沢駅から倶利伽羅駅(『平家物語』などで有名な、木曽義仲が勝利した「倶利伽羅峠の戦い」古戦場の最寄り駅)ですが(と言っても古戦場までは徒歩で1時間くらいらしい)、
そこでまた乗り換えかというとそうではなく、私たちの乗った列車は富山県の泊駅が終着点。相互乗り入れしているのですね。
ところでこの第三セクター鉄道の会社名は、両社ともユニークです。
IRいしかわ鉄道は「Ishikawa Railway」の頭文字であるとともに、Iはアルファベット順だとJの1つ前なので「JRの一歩先をゆくサービス提供」、そして県民に親しまれる「愛ある(IR)」鉄道を目指す思いが込められているのだとか。
一方、あいの風とやま鉄道の「あいの風」とは、日本海沿岸で春から夏にかけて沖から吹く北東の風を指し、富山県では古くから、豊作や豊漁を運ぶ風として親しまれてきました。この風を、県域を東西に横断する路線に見立て(県民に豊かさや幸せを運ぶ)、県民に愛される鉄道を目指す理念を表現しているそうです。
高岡駅で気が付いたのですが、この2つの路線は鉄印がもらえたのです。せっかく自宅に鉄印帳があるのに、うっかりしていました。いつか再訪するときがあると信じ、その時は必ず持参しようと心に決めました。
高岡駅からの眺めが素晴らしい!
高岡駅で長女と待ち合わせするため、一度改札を出ました。
無事に長女とも会え、きれいな駅に感心していると
改札口前(待合所)の窓から立山連峰がきれいに見えてびっくり! こんなにきれいに見える駅は、他にあるのかな?
立山連峰を見ると、富山県に来たなとつくづく思います。
快晴の日の写真に、山の名前が記されている案内板があるのもありがたい。剣岳がどの山か、なんとなくわかりました。
ストリートピアノがあったり、銅器の産地・高岡らしく、高岡駅発車メロディーを演奏できる「おりん」があったり(「おりん」は楽器なんですね!)とても楽しそうな高岡駅。
大伴家持ゆかりの地でもあったのかと、高岡に対する認識を新たにしながら、氷見に向かう列車に乗りました。
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