白い鳥居が印象的な縣神社 一度は見たい枝垂れ桜
宇治と言えばほとんどの人がまず訪れるのが、平等院鳳凰堂。
でも平等院への表参道とは別の道(橋姫神社へ行く道)に、とても立派な鳥居が立っていたので(撮影しそびれた!)、そちらに行ってみることにしました。縣(あがた)神社という神社の鳥居のようです。後で知ったのですが、この道は「あがた通り」とも呼ばれているのだとか。
「縣」という漢字も珍しいし、今まで訪れたことのない(というか、初めて知った)神社でした。橋姫神社をさらに南へ進みます。地図の池のある部分が平等院鳳凰堂なのですが、その南西部になりますね。
入口には白い鳥居。白い鳥居は珍しいので、とてもインパクトがありました。
コノハナサクヤヒメを祭神とする神社で、その名も「木の花桜(木乃花桜)」と呼ばれる枝垂れ桜が本殿前にありました。祭神にふさわしいですね。
きっと4月になれば、とても美しい花が咲くのでしょうが
この時はまだ3月中旬だったので、桜の季節には早いですね。
椿の花は満開でした。
歴史ある神社の独特の祭り
この神社の名前「縣」(あがた)は、古代日本で天皇家の直轄領を指す言葉です。
この辺りの天皇家直轄領の守り神として祀られていたのでしょうか。この神社は昔から「あがたの森」と呼ばれ、『蜻蛉日記』の作者(藤原道綱の母 道長の父の側室)も訪れていたようです。
そしてこの地に建っていた藤原道長の別荘が寺院(平等院)になると、平等院の鎮守の神として信仰されるようになりました。
ご神木の椋(むく)の大木。樹齢500年以上はあるそうです。
ところでこの神社で面白いものを2つ見つけました。
1つはこれ。調べると「梵天」というもので、6月5日に行われる「あがた祭」の際、灯りのない暗闇の中、この梵天を神輿のように担いで練り歩き、沿道の家々も完全消灯で神の来るのを待つそうです。
梵天は暗闇の中、「ぶん回し」や「差し上げ」などで勇壮に振り回されるのだとか。左側の壁の上にあるのは、石でできた梵天かな?
もう1つは、この建物の中にある
これも不思議で大きなもの。こちらは6月8日(あがた祭の2日後)の午前中に行われる、「大幣(おおぬさ)神事」で使われる大幣でした。
大幣に厄を集めるため、縣神社と宇治橋の間を練り歩き、梵天ごと宇治橋から宇治川に流してしまうお祭りです。両方とも、とてもユニーク!
梵天も大幣も、白い布(だと思う)を大量に使っています。これは神々に捧げる「御幣(ごへい=ぬさ)」ですね。
宇治最大の祭りと言われる暗闇の奇祭・あがた祭と、古式ゆかしい行列が出る大幣神事。いずれも神職と地元の人々が、伝統を絶やさずに守り継いでくれたおかげで、今に残っているのですね。一度見てみたいです。
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