色々な外観が楽しめる樽見鉄道 電車ではなく気動車だった!
2022年12月、40年以上かけて、西国三十三所観音霊場の札所をすべて参拝することができました。
最後の札所(33番札所)は、岐阜県揖斐川町にある谷汲山華厳寺(たにぐみさんけごんじ)。
私たちは今回、JR東海道線で大垣駅から第三セクターの樽見鉄道に乗り換え、平日だったので慌てて揖斐川町はなももバスを予約しました。
何とか谷汲口駅から華厳寺まで、バスに乗せてもらえることになって一安心。
バス乗車が決まって、やっと周囲を見渡す余裕ができました。私たちの乗った列車は上の写真ですが
岐阜の特産、富有柿にちなんだ柿色ベースの「樽見鉄道 CCNet号」。地元のケーブルテレビ局と提携している車両のようです。
こちらは「プラレールラッピング車」。
前面はこんな感じ。後で気付いたのですが、車体の上にパンタグラフがありません。樽見鉄道は「電車」ではなく、ディーゼル機関で動く「気動車」だったのです。JR以外の「気動車」は、旅先でないとなかなか見る機会がありませんね。
古びゆく駅の看板と気動車オハフ502
大垣駅から45分ほどで、樽見鉄道の谷汲口駅に到着しました。無人駅ですが、桜の時期には駅員が配置されるようです。
ホームの北側は、旧ホームで使われていないためか、名所案内の看板がかなりぼろぼろ。今回は訪れませんでしたが、揖斐川町には即身仏(ミイラ)のある「横蔵寺(よこくらじ)」もあるそうです。現在日本で即身仏を拝観できる、一番西にある寺院なのだとか。
大阪府箕面(みのお)市の「明治の森箕面国定公園」と、東京都八王子市の「明治の森高尾国定公園」を結ぶ「東海自然歩道」も、この近くを通っているようです。駅の近くではないですが、横蔵寺と華厳寺を結ぶ道でもあるのですね。
もう1つ印象的だったのが、駅の近くにあったこの車両。周囲の木々は、桜のようです。
1984年に国鉄樽見線が第三セクターの「樽見鉄道」に転換した際、客車として使用されたオハフ502でした。
当時の国鉄の典型的な客車で、トイレや車掌室もあるそうです。当時はディーゼル機関車にけん引されていました。樽見鉄道時代には、客室を一部撤去して、石油ストーブも設置されていたとか。
この車両が製造されたのは1947年。1990年まで走り続け、その後はここ谷汲口駅で保存されているのですが、屋外で展示保存されているため、かなり老朽化が進んでいました。
桜の時期にこの車両を見ると、より一層、はかなさや「滅びの美」というものを切実に感じるかもしれませんね。
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