秋の青森紀行15  世界文化遺産・三内丸山遺跡(その2) 遺跡のシンボル・六本柱建物の謎

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謎の六本柱建物

2023年11月5日(日)、青森旅行もいよいよ最終日。私たちの最後の目的地は、青森市の三内丸山遺跡です(観覧料は大人410円)。

お墓にも驚かされることが多かったのですが

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2023年12月19日

やはり三内丸山遺跡と言えば、大型建物が有名です。

特に私が今までいろいろな本で見てきたのが、この建物(縄文時代中期後半の紀元前約2600年頃と推定)。不思議な形と大きさが、とても印象的でした。遺跡の中でもひときわ目立っている建物です。一体何のために作られたのかな? 見張り台なのかな? それとも何かの儀式用かな?

今回初めて知ったのですが、実は復元建物の姿についても様々な意見があったようで、極端な話、建物ではなく、長野県にある諏訪大社の御柱(おんばしら)みたいに、巨大な柱が6本立っていただけかもしれないのです。

諏訪大社の四社巡りに挑戦!その1 上社前宮

2020年8月13日

反対にもっとすごい建物だったり、装飾が施されていたりする可能性もあり、現在の復元された姿は、色々な説の中間をとったデザインということでした。本当はどんな姿だったのかな?

たとえ柱だけだとしても、これだけの構造物を建てるためには、どれだけの人数が必要なのでしょう。その人たちは全員、三内丸山遺跡の住民だったのかな(栗やひょうたん、エゴマ、豆などを栽培していたので、集落の人口は多かったと思われます)?

それとも、もっと広範囲から人を集めたのかな? その人たちを重労働や危険な作業に駆り立てるエネルギーは何だったのだろう? すごいリーダーがいたのかな?

考えれば考えるほど、謎は深まるばかりです。

復元建物もすごいけれど、柱の跡もすごかった!

とても太い柱は、直径が約1mもあります。私たちはこの復元された建物の姿しか、今まで写真で見たことがなかったのですが、遺跡にはこの六本柱建物の「建物跡」がしっかり保存されており、むしろそちらの方が重要だったのでした。

復元された建物の隣にある

白いドームが建物跡が保存されている場所でした。

厳重な管理体制です! 展示遺構の乾燥防止のため、湿度を高く保っているそうです。ドアは必ず閉めましょう。

これが六本柱建物の跡。見れば見るほどすごい穴です。穴は直径約2m、深さ約2m、間隔4.2mで統一されており、測量技術が既に存在していたのだとか。4.2mは35cmの倍数であり、35cmの単位は他の遺跡でも確認されているので、広範囲で共通規格として認識された長さの単位があったこともわかりました。

中には直径約1mの栗の木柱(ここに展示されているのはレプリカ)が残っていました。地下水が豊富なのと、柱の周囲と底を焦がしていたため、長い間腐食せずに残っていたのです。三内丸山遺跡の人々は、想像以上にすごい技術力を持っていたのかもしれません。

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