タービダイト層からわかる、激動の大地の歴史
2023年12月28日、1日1本しかない徳島バスの大阪発室戸岬行のバスに乗り、6時間かかってバス停「大師像前」で降車し、空海が悟りを開いたという御厨人窟(みくろど)を拝観した私たち。
次の目的地は室戸岬です。御厨人窟を出発して更に歩くと、漁業殉難者追慕の塔がありました。ずらりと並ぶお地蔵さまに圧倒されます。もしかして、これだけの数の犠牲者がいたのでしょうか。
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さらに進み、バス道から海岸沿いの遊歩道に入りました。亜熱帯植物がお出迎えです。アオノリュウゼツランかな?
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室戸岬まではバス道ではなく、「乱礁遊歩道」という海岸沿いの道を歩くことにしました。
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ごつごつした岩がたくさんあります! そこに太平洋の波が打ち付け、なかなかワイルドな光景。
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岩だけでなく、浜の小石も黒いというのがなかなか印象的でした。
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この岩の上部には、やや斜め垂直方向に、縞々の模様があります。これは砂と泥が繰り返す「タービダイト」と呼ばれる縞々の地層で、今から約1,600~2,800万年前に深海で形成。その時は水平に重なっている地層でしたが、プレートの動きにのって、数百万年、数千万年という時間をかけてはるか南の海の海底から押し出されて隆起すると、水平だった地層が傾いてこのような地形になったのだとか。
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この辺りは、1,000年あたり2mの速さで土地が隆起しているそうです。御厨人窟のことを思い出しました。
目洗いの池はどこに
この岩を過ぎた後も、さらに面白い見どころがありました。
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まず不思議だったのが、この場所。「目洗池」と書いてある標識は読めるのですが、解説板の文字が、最初の「目」しか読めない! いくら「目力」があっても無理。どんな池なんだろう?
更に悪いことに、周囲を見回しても、どこにも池らしき場所がない! 普通考えてここかな? と思われる場所を見たのですが
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こんな感じ。池は涸れてしまったのでしょうか? 後で調べたところ、空海がこの水を使って、諸人の眼病を癒したと伝えられている池でした。どんな晴天にも干上がることがなく、水位が一定だという伝説があるらしいのですが、昨今の異常気象でとうとう干上がってしまい、案内板の文字も消えてしまったのでしょうか。怖ろしや。
子授けの岩
この「目洗いの池」の辺りは、中秋の名月には前の海から月が昇り、絶好のお月見場所なので「月見が浜」と呼ばれており、
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車道の山側には、展望台もありました。
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さらに進むと、また面白い岩があります。「子授けの岩」と呼ばれ、この岩の上部に向かって小石を投げ上げ、小石が落ちてこなければ、子供が授かるそうです。岩の周囲には、黒い泥岩、灰色の砂岩、白いサンゴの3種類の石が散らばっていました。
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この案内板も、他のと比べると、なぜかうっすらしています。厳しい室戸岬の自然のせいかな。
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