室戸岬先端に建つ中岡慎太郎像
2023年12月28日、1日1本しかない徳島バスの大阪発室戸岬行のバスに乗り、6時間かかってバス停「大師像前」で降車し、空海が悟りを開いたという御厨人窟(みくろど)を拝観した私たち。
次の目的地・室戸岬を目指して、奇岩を見ながら遊歩道を歩きます。
子授けの岩を過ぎてしばらく行くと、車道への道があり、立派な銅像がそびえていました。
中岡慎太郎像です! 龍馬と共に薩長同盟締結に尽力した陸援隊隊長の中岡慎太郎(土佐脱藩)。龍馬と共に京都の近江屋で暗殺されました。享年30歳。
でもなぜ中岡慎太郎像が室戸岬に? しかもちょうど、岬の先端を見下ろすことができる高台に建っているように思えました。
調べてみると、1928(昭和3)年に高知市桂浜に坂本龍馬像が建立された頃から、安芸郡北川村出身の中岡慎太郎像を室戸岬に建てようとする運動が起きました。ちなみに生誕の地に建つ「中岡慎太郎館」からこの銅像までは、車で45分ほど。室戸岬は出身地から近いということかな。
龍馬像と同じく青年有志が募金を集め、1935(昭和10)年完成。なお、桂浜の龍馬像とここの中岡慎太郎像は、特に見つめあっているわけではないようでした。
像の近くには、「恋人の聖地」になっている「室戸岬展望台」。
ここからの眺めも素晴らしい!
でも高台の上に立つ、白亜の室戸岬灯台には、時間と体力両方とも不足していたので、上れませんでした。
歩きやすい靴を履いて、奇岩の上を歩こう!
中岡慎太郎像に別れを告げ、再び海岸に戻ってきた私たちは、今度は遊歩道から外れて岩の上を歩くことに。
この辺り全域が、国際的に価値のある地質遺産として「世界ジオパーク」に認定されているのですが、そんな貴重な岩の上を、自由に歩けるというのは、ある意味とても素晴らしいことでした。
ただ、岩はとてもごつごつしていて、(バランス感覚が悪い私には)歩きにくく、ちょっとしたアドベンチャー。YouTubeで明日行く予定の伊尾木洞(安芸市)の道がハードらしいと知り、今回の旅ではトレッキングシューズを履いていたのですが、まさかこの靴が初日から役に立つとは。履いていてよかったです。
この、斜めや垂直になっている縞々模様の岩は、タービダイト層。近くまで寄って見ることもできるし、その気になれば、上ることもできるのです。子供たちが大喜びで走り回っているのが、見ていて楽しそうでした。
夕日がとても美しい
やがて日没が近づいてきたので、夕日がきれいに見えそうな岬の西側に移動して、夕日を見ることにしました。
でも岬の先端から西側になると、遊歩道があまり整備されていないところもあり
道なき道のオフロードを歩くことも。
でも、不思議な岩や雄大な海を照らしながら、太陽がゆっくり沈んでいくのを見ると、とても厳粛な気分になりました。
人間の小ささ、自然の偉大さがよくわかります。「だるま太陽」には出会えなかったけれど、とても美しい日没に出会えてよかったです。
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