安宅関は小松市にあった!
2024年9月29日(日)、石川県能美(のみ)市で開催された「国際交流ひろば」で、輪島市の伝統芸能・御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)を堪能できた私たちは、その後小松駅に移動。まずは金沢カレーの老舗・「カレーの市民アルバ」の小松駅店を訪れた後
休館日とも知らず、「こまつの杜(もり)」を訪れてしまいましたが、日本に1台ずつしかないという巨大重機を間近で見ることができ、とてもいい経験ができました。
しかしこの後、どこへ行こう? 新幹線の時間は21:08です。時刻はもうすぐ16:00。一体どうやって5時間ほど過ごそうかな?と思いながら、「こまつの杜」にあった小松市の観光案内板を見てみると
面白そうな場所を見つけました。それが、謡曲『安宅』や歌舞伎『勧進帳』で有名な、安宅関(あたかのせき)。
なんと、小松市にあったのですね。安宅関の物語を知らなかった長女も、簡単にストーリーを話すと興味を示し、どうせ新幹線が来るまですることもないので、歩いて行こう(!)ということになりました。
グーグルマップで調べてみると、片道1時間ほどです。歩けない距離ではないので、挑戦してみました。
美しい町並みだけど、人通りがない駅前通り
まずは小松駅東口にある「こまつの杜」から、西口に向かいます。
駅周辺は東口も西口も、新幹線の駅を建設したためか、とてもきれいに整備されていました。
西口に行くと、とてもきれいなレンガ造りの商店街(「れんが花道通り」)が見えてきました。写真だけ見たら、まるで外国です! 本当にここは、石川県の小松市でしょうか? よく見ると電信柱がありません! 電線が地中に埋設され、景観が重視されているようです。
こんなに美しい町並みなのに、歩いているのは私たちだけ。車もあまり通りません。小松市の中心部って、一体どこなのかな?
藤原俊成ゆかりの地
歩いていると、不思議な写真を見つけました。「藤原俊成興」と書かれています。
どうやら平安末期の公卿で歌人であった藤原俊成(ふじわらの としなり 藤原定家の父)が若い頃、加賀守として6年間、国府があった小松市に暮らしていたとか。
この藤原俊成の銅像は、もしかしたら小松市にあるのではなく、以前愛知県蒲郡(がまごおり)市の竹島に訪れた時に偶然見かけた彼の銅像かもしれないなと、懐かしくなりました。ちなみに俊成は三河守時代、荒れ地だった蒲郡周辺を開発したので銅像が立っています。
お旅祭りと曳山子供歌舞伎
小松市では、毎年5月に開催される「お旅祭り」が有名だと、長女から聞きました。およそ250年以上もの間、「曳山(ひきやま)」と呼ばれる山車(だし)を舞台にして、子供歌舞伎が演じられているのだとか。
その曳山2基を常設展示しているのが、この「こまつ曳山交流館みよっさ」。館の愛称である「みよっさ」とは、「~してみようよ」と呼び掛けの時に使う小松の方言だそう。
2013(平成25)年にオープンした施設。面白そうだったのだけど、日が暮れる前に安宅関に行って、少しでも明るいうちに危ない道(もしあるならば)を通っておきたいという先の見えない不安に駆られ、外観を見ただけで通り過ぎることになってしまいました。
この辺りには、三日市商店街や
八の市曳山通りなど、由緒ありげな商店街が並んでいました。祭の日はきっとこの辺りも、大勢の見物客でにぎわうのかな。
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