『べらぼう』ゆかりの地+αの旅9  回向院(後編 犬猫供養塔)と両国界隈

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三味観世音犬猫供養塔と、竹本義太夫供養塔

2025年1月5日からスタートしたNHK大河ドラマ『べらぼう』は、主人公の蔦屋重三郎を中心に、江戸中期の様々な人物が登場します。昨年6月8日(土)に東京に行く機会があったので、ドラマに登場する人物ゆかりの地とその周辺を巡ってみることにしました。

『べらぼう』ゆかりの地+αの旅2  浴恩園跡と、石川島人足寄場跡

2025年1月23日

『べらぼう』ゆかりの地+αの旅1  蔦屋耕書堂跡と日本橋の本屋たち

2025年1月22日

中央区から江東区の霊巌寺(れいがんじ)、墨田区の回向院(えこういん)を訪れた私たちは、

『べらぼう』ゆかりの地+αの旅8  回向院(中編) 山東京伝の墓と鳥居清長碑

2025年1月29日

『べらぼう』ゆかりの地+αの旅7  回向院(前編) 力塚と鼠小僧の墓

2025年1月28日

『べらぼう』ゆかりの地+αの旅5  江東区霊巌寺にある松平定信の墓

2025年1月26日

帰りがけに偶然、この供養塔を見つけました。「犬猫供養」という文字が刻まれ、愛らしい犬や猫の像もあって、最初はペットの供養塔かと思ったのですが

よくよく見ると、「犬猫供養」の上に「三味観世音」と書かれています。そしてこの台座の形!これは三味線のばちです。三味線の材料として皮を利用された、犬や猫の供養塔だったのですね。猫は知っていたけれど、犬も使われていたとは知りませんでした。

その横には、三味線の弦として使われた生糸を取るため、命を奪われた蚕の供養塔・糸塚もありました。繭の形がデザインされています。江戸時代は、浄瑠璃の流行もあって三味線が普及しましたが、その陰には、犠牲になった動物もたくさんいたと知りました。現在でも舞台用の三味線は、猫のお腹の皮や犬の背中の皮が良いとされているとか。早く良質の合成皮革ができないかな。

上の写真は浄瑠璃語りの一派・義太夫節の創始者である竹本義太夫の供養塔。現代では、浄瑠璃と言うと義太夫節を思い浮かべますが、蔦屋重三郎は、美声で大人気の富本豊前大夫が創始した「富本節」の教本を独占出版し、安定経営の柱の1つにしたそうです。今の時代には必ずしもなじみ深いとは言えない浄瑠璃の流行を、大河ドラマではどのように描くのか、楽しみです。伝統芸能に、光が当たるといいですね。

相撲発祥の地・回向院から国技館へ

回向院の境内で、年2回開催された勧進相撲が、現在の大相撲の始まり。

『べらぼう』ゆかりの地+αの旅7  回向院(前編) 力塚と鼠小僧の墓

2025年1月28日

国技館も最初は、この場所にあったそうです。

旧国技館は、日本初のドーム型鉄骨板張の洋風建築の建物。愛称は「大鉄傘」でした。

火災や震災、そしてGHQによる接収(メモリアルホールに改称)など、激動の歴史があったのですね。接収解除後は、スタジアムや日大講堂となり、老朽化により1983年解体されました。

私たちは、現在の国技館まで歩いてみました。国技館へと続く「国技館通り」には、

小さな力士像が並んでいます。

幟や櫓が見えてきました。

初めて見た両国の国技館!

大相撲が開催されていないこの日は、何があるのかなと見てみると、

2017年に前頭筆頭だった千代の国関の引退式と、年寄「佐ノ山」の襲名式が行われていたのでした。いわゆる「断髪式」。450人が出席されたそうです。力士を引退しても、年寄(親方)になれるのは一握り(定数105)。力士の世界も、なかなか厳しそうです。

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