見どころいっぱい! 両国から浅草への徒歩ルート
2025年1月5日からスタートしたNHK大河ドラマ『べらぼう』は、主人公の蔦屋重三郎を中心に、江戸中期の様々な人物が登場します。昨年6月8日(土)に東京に行く機会があったので、ドラマに登場する人物ゆかりの地とその周辺を巡ってみることにしました。
墨田区の回向院(えこういん)で、『べらぼう』ゆかりの人たちや、それ以外の有名人たちの墓や供養塔の多さに驚いた私たちの
次の目的地は、台東区の浅草神社です。
今回の移動手段も徒歩。グーグルマップによれば30分くらいですが、途中の見どころもたくさんあり、休憩しながらのんびり歩きました。
本所では、大河ドラマの記念すべき第1作『花の生涯』(主人公は井伊直弼)の原作者・舟橋聖一の生誕記念碑があり
隅田川沿いでは、葛飾北斎が描いた当時の風景も!
今は別の場所にある「駒止石」も、元々は隅田川沿いにあったのですね。
隅田川を渡ると、未来的な船(左)が運行していました。どこかで見た、このシルエット!
松本零士氏がデザインしたというTOKYO CRUISEの船でした!
やっぱりかっこいい! 乗ってみたい!
東京スカイツリーも見ることができて、隅田川の景色を堪能しながら浅草へ。
浅草と言えば、浅草寺(せんそうじ)ですね。
今回やっと、上の建物の影向堂(ようごうどう)で御朱印を頂けたのですが、外国人の方々も多く、受付のお坊さんたちが英語で呼び出しをしているのにびっくり。外国人観光客の間にも、御朱印集めが広がっているのかな。
山東京伝の「机塚の碑」を探せ!
ところで私たちの目的地は、浅草寺ではなく、浅草神社。
浅草寺の東隣に位置し、三社祭という5月例大祭でよく知られています。
私たちが浅草神社に来た目的は、『べらぼう』主人公の蔦屋重三郎と組んで、数々のヒット作を生み出した戯作者(小説家)・山東京伝(さんとうきょうでん)の「机塚の碑」を見たかったからでした。
ところが、グーグルマップにもウィキペディアにも、「机塚の碑」のことは載っていません。
先人のブログに「浅草神社の裏手の駐車場にポツリとある」と書かれていたのを手掛かりに、神社の裏手(北側)の駐車場にあるのを見つけました! この案内板がないと、多分わからないと思います。大河ドラマで放映されるのを機に、ここも改善してほしいな。
机塚の碑を探すのに気を取られ、浅草神社の写真は撮り忘れてしまいました。
名作を生みだした京伝の机
山東京伝は、蔦屋重三郎が亡くなって19年後の1816(文化13)年、胸痛の発作により(心臓病?)56歳で死去し、回向院に葬られました。
その翌年、弟の戯作者・山東京山(さんとうきょうざん)が、浅草寺境内に「机塚」の碑を建立。
京伝(上は、絵師の鳥橋斎栄里が描く山東京伝)は、9歳の時に親から買ってもらった机を生涯大切にし、その机で百部を超える戯作を書いたそう。京伝は晩年、50年近くも使ったので老朽化した机が哀れであると記し、「足もくしけて もろともに 世にふる机 なれも老いたり」と詠んでいます。愛着のある机は、名作を生み出すための相棒だったのでしょう。
裏面には、友人の大田南畝(おおたなんぽ 別名は蜀山人、四方赤良など)によって書かれた、京伝の略歴が刻まれていました。
「机塚」というくらいだから。彼の机はお焚き上げされたのでしょうか。あの世で持ち主と再会していたらいいですね。
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