ヘルン先生やセツ夫人の素顔に触れる  書斎や庭が印象的な小泉八雲旧居(ヘルン旧居)

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特注のヘルン先生愛用机

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充実の展示に大満足した後、隣接する小泉八雲旧居(ヘルン旧居)を訪れました。

こちらは「3館共通券」には該当しませんが、団体料金(320円)で見学することができました。

ありがたいことに、ここは撮影が自由。そして今回、一番印象的だったのが、小泉八雲(松江では「ヘルン先生」と呼ばれています)特注机のレプリカ。

彼をアイルランドで養育した大叔母は、熱心なカトリック信者でした。ハーンは13歳で英国ダーラム市郊外にあるカトリック系全寮制の学校に進みますが、16歳の時、学校での事故で左目を失明してしまいました(彼の写真は、常に左目が見えないような角度で撮影されています)。

左目が見えず、右目も強度の近視(目の使い過ぎ)。しかも眼鏡をかけなかったハーン(何故??)は、原稿執筆にはとても苦労していました。そのためとても高い机を使い、原稿と目を近づけて執筆。この状況で20冊近い本を出版したのだからすごい(しかも本職は英語教師)。本当に目を酷使しています。ちなみにハーンの身長は約157cmらしく、日本人に威圧感を与える体格ではなかったようです。

法螺貝と庭園

もう1つ面白いなと思ったのが、この法螺貝。帝国大学英語講師として赴任した八雲(この時は帰化していました)が東京・西大久保の書斎で使っていたものです(本物は小泉八雲記念館にあるので、これは複製品)。セツ夫人が江ノ島で購入したものだそう。松江で使っていたものではありません。

何に使っていたかと言うと、書斎にいる八雲が、タバコの火が切れた時などに、家族を呼ぶため使っていました。吹くのが面白くて、タバコの火が少しでも消えると、喜んですぐに吹いていたとか。本当に子供みたいでお茶目です。

松江時代に話を戻すと、ハーンは1891年6月、それまでの借家が手狭になったため、セツ夫人と女中の高木ヤオ、子猫1匹とこの家に移りました。旧松江藩士の根岸家当主が、簸川(ひかわ)郡(現在の出雲市)郡長として赴任していたため、この家を借りることができたのです。庭のある侍の屋敷に住みたいという、ハーンの希望が叶いました。

この書斎で、『知られざる日本の面影』他、多くの作品が生まれたのですね。

ハーンが特に気に入った、北側の庭(上)。平たい石や、島のある小さな池があります。

庭園は、部屋をぐるりと取り囲んでいます。居間からは、三方に庭園を見ることができました。

旧居の向かいのお堀端(塩見縄手公園)には、小泉八雲の胸像も。松江にいたのが、たった1年2か月ほどなのが信じられないくらい、松江の人々に愛されていました。だからこの旧居も、大事に守られていたのですね。

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