ノートルダム大聖堂から、私達はマレ地区へ向かうことにしました。
奇抜なスタイル、奇抜な建物
大聖堂近くには、こんな奇抜な姿をしたおじいさんを見かけました。
まるで鳥山明さんが描く漫画の中から飛び出してきた、発明家のようなおじいさん。
何をしに来ているんだろう???
すぐ近くには、パリ市庁舎がありました。
大都会パリにふさわしいとても立派な市庁舎で、なんとなく警視庁の建物に似ているような気もしました。
市庁舎前の広場はオテル・ド・ヴィル広場と呼ばれています。
ヨーロッパでは、少し大きな広場になるとメリーゴーラウンドが設置されているようです。
そしてさらにしばらく行くと、とても奇抜な建物が見えてきました。
アートな近未来建物、というべきものでしょうか。
現代芸術(美術・音楽・映画など)が大好きだった元大統領のポンピドゥーが提唱して建設された、ポンピドゥー・センター。
現代の美術、音楽、ダンス、映画などの拠点をパリに設けるために建設されたようです。
当時(1970年代)は芸術の中心がニューヨークに移ってしまい、ポンピドゥー大統領は、再びパリを「芸術の都」とするべくこの建物を建設しました。
この建物のデザインは公募で選ばれ、イタリア人レンゾ・ピアノとイギリス人リチャード・ロジャーズの案が採用されました。
レンゾ・ピアノは、大阪万博でのイタリア工業館(これは覚えていません)や、関西国際空港旅客ターミナル(いつもお世話になっています)も設計するなど、関西ゆかりの建築家でもあります。
一方リチャード・ロジャーズの方も、京都の新風館やストラスブールの欧州人権裁判所など、たくさんの建物を設計しています。
ストラスブールの欧州人権裁判所は、イル川川下りで見ることができました。
シャルル・ド・ゴール空港のターミナル1の建物と、どこか雰囲気が似ています。
この空港ターミナルを設計したのはポール・アンドリューという建築家ですが、これも1960年代に設計され、1974年に完成した、まるで前衛芸術のような建物。
1970年に開催された大阪万博は、このような近未来を想像させる建築物が並んだものでした。
今でこそパリの名所になっているこのポンピドゥー・センターですが、古い街並みが並ぶ一角に、突如出現する近未来建築なので、当初は賛否両論だったようです。
隣接する場所はこんな感じです。
また、この建物は内部空間を広げ様々な展示に対応させるべく、エスカレーターや階段、鉄骨、電気・水道・空調などの配管をすべて外部にむき出しにするというデザインだったため、オープンしても「未完成=工事中」と誤解している人が多かったようです。
確かに当時の人々の目からすれば、工事中にも見えたでしょう。
貴族の館が残るマレ地区
この辺りはマレ地区と呼ばれ、パリでも珍しい18世紀以前の建物が広がる歴史的エリアです。
貴族の館があちこちに残り、現在博物館として公開されている建物もたくさんあります。
ここは偶然通りかかった、とても美しい庭園がある建物でした。
後で調べたところ、ドノン館と呼ばれる14世紀に建てられた貴族の邸宅だったのです。
現在はコニャック・ジェ美術館となっており、なんと入場無料の美術館。
知らなかったのでうっかり通り過ぎてしまいましたが、デパートの創業者夫妻が、自分たちのコレクション(18世紀の美術品や高級調度品など)をパリ市に寄贈したものだとか。
全ての人と、美術品を見る喜びを分かち合いたいというのが、夫妻の希望だったようです。
知らずに前を通り過ぎたのがもったいなかったです。
また今度行ってみたいな。
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