アルルの観光案内所で見た「アルルの女」
アルルで私達が見学したかったものの1つが、ヴァン・ゴッホ橋。
ゴッホの名高い名作「アルルの跳ね橋」のモデルとなった橋ですが、アルルの中心部からは約3km南です。
時間がないので、4人でタクシーを借りたいのですが、タクシー乗り場もよくわからないので、まずは観光案内所へ行きました。
円形闘技場や古代劇場から、南へ丘を下っていくと、「リス大通り」があり、大通りを渡ったところに観光案内所があります。
広場のある大きな案内所で、ここでタクシーを予約してもらい、乗り場も教えてもらいました。
応対してくれたのは、とても美しい女性で、英語で親切に案内してくれました。
「アルルの女」って美人の代名詞だそうで、ガイドブックやポスターには、民族衣装の美女が並んでいますが、観光案内所の方々も美人ばかりでした。
タクシーでヴァン・ゴッホ橋へ
観光案内所で教えてもらった到着予定時刻より10分遅れ、「場所を間違えたかな?(観光案内所に隣接するホテルの前で待つように言われました)」とかなり不安になったところに、やっとタクシーが来てくれて、ヴァン・ゴッホ橋へ連れて行ってくれました。
「アルルの跳ね橋」は、海外では「(アルルの)ラングドワ橋」と呼ばれているそうです。
モデルとなったラングロワ橋はアルルの中心部から南西約3キロほどの運河に実際に架かっていたものだが、1930年にコンクリート橋にかけ替えられたため現存しない。跳ね橋は別の場所に再現され、「ファン・ゴッホ橋」と名付けられたが、運河の堤などの風景が異なるために、作品の雰囲気が再現されているわけではない。
ゴッホはこの橋を題材に他にも5枚の絵を書いている他、数枚の素描を残している。
これがそのヴァン・ゴッホ橋。
新しそうに見えるのは、1960年に再建されたからでしょうか。
ゴッホの名画はこちらです。
比べるとやはり違うけれど(現在は跳ねっぱなしの橋かな?)、夕暮れ時で私達しか観光客がいないこともあり、しみじみとした気分を味わうことはできました。
まぁ、何の変哲もない橋、と言われればそれまでなのですが。
橋の対岸のこの風景も、娘はかなり気に入っていました。
帰りもちゃんと観光案内所まで連れて帰ってくれて、10分間遅刻したお詫びなのか、観光案内所では25ユーロと聞いていたタクシー料金は、15ユーロで済みました(いい人でした)。
アルルのオベリスク
再びリス大通りに到着した私達は、「夏の庭園」沿いに丘を登り、スーツケースを受け取りに、フォーロム広場のカフェ・ヴァン・ゴッホに向かいました。
その途中に見つけたのが、このオベリスク。
エジプトから運んできたものだと思っていたらそうではなく、アルルで生まれた古代ローマ皇帝コンスタンティヌス2世(父はキリスト教を公認したコンスタンティヌス1世)が、父の建設した共同浴場(これも今回訪れることはできませんでした)に建てたものだったようです。
このオベリスクのある広場が、リピュブリック広場。
三色旗のある正面の建物が市庁舎です。
サン・トロフィーム教会もこの広場に面しているのですが、全然気が付きませんでした。
やはり下調べは大事です。
旧市街からアルル駅へ
旧市街駅からアルル駅へ、無料巡回バス「Navia A」が出ていると、『地球の歩き方 南仏プロヴァンス編』には書いてありました。
スーツケースもあるし、できればそれに乗りたいなと思って、円形闘技場前で見つけておいたバス乗り場まで行ってみました。
でもバスは30分間隔だし、時間になってもバスが来ないので、「歩いているほうが早いだろう」と皆少々がっかりしながら、再びスーツケースを押して徒歩移動です。
行きとは違い、旧市街を北上していくと、やがて街の入り口であるカヴァルリ門が見えました。
さらに北に進むと、大きな円形のラマルティーヌ広場に出ました。
この辺りに、ゴッホは暮らしていたらしいです。
ゴッホの「黄色い家」はこの辺りで描かれたようで、描いた地点にはパネルも置かれているようですが、列車の時間が気になるため、探すことはできませんでした。
現代版「アルルの跳ね橋」?
駅に到着して、ほっと一息、すっかり暗くなった駅前をもう一度眺めようと外を見たら、こんな景色に出逢えました。
多分、(位置的に)長距離バスターミナルのシルエットだと思うのですが、旧市街に行くときには、まったく気づきませんでした。
何だかとても、インパクトのあるシルエット。
夕闇に浮かんだその姿は、現代版の「アルルの跳ね橋」のようにも思えました。
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