サン・ポール・ド・モーソール修道院 VELTRAプライベートツアー体験3

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レ・ボー・ド・プロヴァンスの村を出た私達が、次に向かったのは、サン・レミ・ド・プロヴァンスという街の予定だったのですが、思わぬ追加がありました。

VELTRAプライベートツアーの女性ドライバーさんが、サン・レミ・ド・プロヴァンスの近くに、ゴッホが入院していた精神病院(修道院)が残っているけれど、観光しますか?と、当日提案してくれたのです。

入場料が別途必要らしいのですが、ゴッホに興味があったので、行ってみることにしました。

古代ローマの遺跡

その病院に行く途中、偶然、とても美しい古代ローマ時代の遺跡が、道路沿いに見えました。

後で調べてみると、グラヌム遺跡群と呼ばれる場所だったのです。

『地球の歩き方 南仏プロヴァンス編』には「古代遺跡」と紹介されていました。

ここから少し行くと、遺跡の中心(「グラナム遺跡」)になります。

古代ケルト系民族によって建設されたグラヌムは、初代皇帝アウグストゥスの時代に属領に昇格し、多くの記念建築物が建てられました。

高さ18mの死者記念塔(アウグストゥス皇帝の2人の孫の霊廟?)と凱旋門です。

その後ゲルマン人の一種であるアルマニ人によって街は破壊され、住民は数キロ北のサン・レミ・ド・プロヴァンスへ移住し、一部の建物を残し、街は土中に埋もれていきました。

1921年に発掘され、今ではフランスにおいて最も重要な遺跡の1つになっているとか。

もし「4時間コース」という縛りがなければ、車から降りて遺跡をじっくり見学したかったのですが、ほかの3人はあまり積極的に見たい!という感じでもなかったので、車窓から見るだけになりました。

サン・ポール・ド・モーソール修道院 ゴッホはとても痩せていた?

この遺跡のすぐ近くに、お目当ての精神病院がありました。

ゴッホの好きそうな、高い糸杉の木が門のそばにあります。

正式には、サン・ポール・ド・モーソール修道院という、12世紀に建てられた修道院ですが、現在では小さな教会を残すのみです。

入場料5ユーロを支払って、入ってみました。

門を入ると、ひまわりらしき大輪の花を持ったゴッホの銅像が出迎えてくれます。

背が高いのはいいとして、ものすごくスリム、というか、痩せているのにまずびっくり。

足首などは、まるでルパン三世そっくり、という印象を受けました。

体脂肪率は絶対一桁だと思われます。

彼の自画像はよく見るけれど、全身像は見たことがなかったのですが、こんな感じだったのでしょうか。

ゴッホの病室

教会には、美しい回廊と中庭がありました。

この回廊は、12世紀のロマネスク様式で、繊細な柱の彫刻が美しいです。

建物にはゴッホに関する展示や案内が、随所に見られます。

この回廊の2階に、ゴッホの病室が再現されていました。

1889年5月から1年間、この病院に自発的に入院したゴッホですが、彼の病名についてはいくつかの説があり、まだ確定していないようです。

ただ彼は病院のスタッフに賞賛され、病院の中でただ一人、建物の外に出ることを許された患者でした。

病院内やその周辺で、ゴッホは代表作の『星月夜』『アイリス』など、多くの作品を残しました。

この窓から見た景色は、ゴッホの時代と変わっていないような気がします。

再現された病室の隣には、19世紀の精神病院の歴史を展示する部屋がありました。

当時の精神病院はなかなか劣悪な環境だったようですが、ゴッホにとっては、理解あるスタッフに恵まれ、作品制作に没頭できたというのはとても幸せなことだなと思いました。

建物から外に出て、緑あふれる美しい景色を見ると、私ならここにずっと入院を強いられるなんて、とても耐えられないなと思いました。

自由が一番ですね。

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