映画『空海 美しき王妃の謎』に登場する楊貴妃 西安の華清池に残る面影

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世界屈指の美女・楊貴妃とは

映画『空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎』にも登場する、中国を代表する絶世の美女・楊貴妃。

本名は楊玉環。蜀(今の四川省)の出身で、唐の玄宗皇帝とその寵姫であった武恵妃との間の子・寿王の妃となっており、もしかしたら皇太子妃になっていたかもしれません。

しかし737年に武恵妃が死去すると、寿王は皇太子候補から外され、その3年後、玄宗皇帝は息子の妻である楊玉環に一目ぼれ。

武恵妃を喪った悲しみも、楊玉環によって癒されたことでしょう。ちなみに皇后は玄宗によって廃立され、庶民に格下げして幽閉された挙句、725年に亡くなっています。

息子から妻を奪う形になるのを避けるため、楊玉環は出家して長安の東にある温泉宮で女冠(女道士)となり、その後玄宗皇帝の後宮に入り、「貴妃」(皇后の次の位の夫人)の称号を与えられました。

才色兼備で楽器演奏や舞踏にも優れていた楊貴妃を寵愛するあまり、玄宗皇帝は政務を怠り、やがて安史の乱を招いて楊貴妃は殺されてしまいます。

国を滅ぼした美女(「傾国の美女」)として知られる楊貴妃ですが、彼女が玄宗皇帝と過ごした場所の1つ、西安(唐時代の長安)の東に残る華清池を、2009年3月末に訪れました。

この時たまたま、映画『空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎』の原作、『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』を読み終えたばかりだったので、ゆかりの地をかなり訪れることができました。

『空海 美しき王妃の謎』の舞台西安 絶世の美女楊貴妃 墓も伝説の宝庫

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『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』の舞台西安 空海と恵果ゆかりの青龍寺

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『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』の舞台西安 空海が見た唐の都・長安の面影

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華清池もその一つだったのです。

復元された華清池

この華清池は1990年に整備されたものらしく、玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスを偲ぶ観光地として、現在でも多くの観光客でにぎわっているようでした。

「池」は本来、「温泉」を意味し、始皇帝陵として有名な驪山(りざん)の麓、西繍嶺(せいしゅうれい)に温泉が湧いています。驪山にはロープウェイで登ることもできました(頂上には道教寺院があります)。

ここから兵馬俑も近いので、午前中は華清池、午後は兵馬俑というのが一般的なコースだそうです。

これは温泉の遺跡「太子湯」です。

今でも温泉が湧いていたのにはびっくり!

この蓮の花から湧き出しているのも温泉です。

足湯を楽しむ人々もいました。有料ですが、テーブルが足湯の中にあって飲食を楽しめるようでした。

唐の時代の温泉も復元されています。「星辰湯」は皇帝たちが入った温泉で、北斗七星の形だそうです。

プールのような浴槽はとても広くて大迫力!

下は楊貴妃が好んで入浴したとされる「海棠湯」。海棠(バラ科のハナカイドウ)の花の形です。

女性が使うからか意外に小さく感じました。青い石で浴槽が造られていたそうです。

日本語の説明版もありました。

楊貴妃像はメンテナンス中だった!

玄宗皇帝と楊貴妃ゆかりの地だから、絶対楊貴妃の像があると思って行ってみたら、やっぱりありました。

あったことはあったのですが、メンテナンス中だったのか、こんな感じになっていました。

ちょっと興ざめ。

ちなみに昨年(2017年秋)はこんな感じだっだそうです。

華清池の前には、玄宗皇帝と楊貴妃の2人が踊っている像もありました。

かなり激しそうな踊りなので、「胡旋舞(こせんぶ)」という、軽い布をつけ、急速な速度で旋回する踊り(シルクロードから伝わり大流行したようです)なのかもしれません。

楊貴妃の誕生日を祝った宮殿?

映画『空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎』の名シーンの1つは、楊貴妃の誕生日を祝う豪華な宴。

この華清池にある華清宮でも、楊貴妃の誕生日が祝われていたようです。

その舞台となっていたのは、長生殿という建物でした。

彼女の誕生日は6月で、玄宗皇帝はここで新曲を披露し、楊貴妃の好物であるライチも届けられたとか。

でも「長生殿」で思い出すのは、なんといっても『長恨歌』の一節。

玄宗と楊貴妃が7月7日、長生殿で、「二人で比翼の鳥、連理の枝になりたい」と誓ったことと、この恨み(思い)は永遠に尽きないだろうという、最後の場面に登場します。

もちろん華清池には、長恨歌モニュメントがいっぱい!毛沢東が書いたものもありました。

楊貴妃や温泉についつい目が奪われてしまいますが、庭園や建物は中国ムード満点で、中国を初めて訪れた私には、見るもの聞くもの、すべて印象深かったのが懐かしい思い出です。

唐の時代を偲ぶには、なかなかいい場所だと思いました。

今回の旅で気づいたこと

絶世の美女と謳われた楊貴妃ですが、あまりにも大きな像が立っていたのには少々びっくり。

しかも『長恨歌』の影響でしょうが、入浴像(裸像)だったのでこれにもドッキリ。

「貴妃さまのこんなお姿を、多くの人の目に触れさせるなんて!」と、『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』の登場人物の何人かは思うかも。

有名人の像は、日本でも世界の各地でも「ゆかりの地」につきものですが、上野の西郷さんの銅像ではないですが、想像でつくられた像は「イメージと違う」場合もありますね。

一人一人の心の中のイメージに任せておいたほうがいい場合も、時にはあるのではないでしょうか。

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