今夜放映された『西郷どん』ドラマ終了後の『西郷どん紀行』を見ていると、西郷どんの妻・愛加那は大島紬を織っていたと紹介されていました。
大島紬(つむぎ)とは
奄美大島の特産品で、手で紡いだ絹糸を泥染めしたものを手織りした、平織りの絹布、もしくはそれを使用した和服のことです。
ドラマの愛加那は、泥染めの黒い糸ではなく、白い糸を織っていたけれど、本当に大島紬だったのかな?と気になったので、調べてみました。
元々奄美大島の人々は、絹織物を使用していたようですが、薩摩藩が奄美大島を支配するようになると、島役人以外の紬の着用が禁止されました。
大島紬は黒砂糖と同様に、薩摩藩への貢納品となったのです。
大島紬村の見学
昨年春、奄美大島を訪れた時、タクシーの運転手さんが案内してくれたのが大島紬村。
大島紬の生産工程を見学できる施設です。ガイドさんの案内で楽しく見学できました(入場料は大人500円)。
まずはプチ美術館へ。ここにも西郷隆盛像がありました。
ここで奄美大島や大島紬の歴史などを学び、次に案内されたのが泥染め発祥の地。
ここから湧き出る水が、絹衣を光沢のある褐色に染めました。
現代でも泥染めは、本場奄美大島紬の美しい光沢のある黒を出す大変重要な作業だそうです。
きれいな泥染めのために欠かせないのが、車輪梅(しゃりんばい)の木から抽出した染料で絹糸を染める作業。
車輪梅の幹や根に含まれるタンニンをまず絹に付着させ、そのあとに泥染めをするそうです。
「車輪梅80回、泥田5回」できれいな黒になることがわかりました。大変な作業です。
絹糸に絞りを入れる大変重要な作業である締機(しめばた)。
細かい点と点を合わせて織り上げる手織り作業も続けられていました。
白い大島紬も、初めて見ました。ドラマで愛加那が織っていたのは、もしかして白い大島紬という設定だったのかもしれません。
お土産品コーナーで、大島紬のポーチも購入。今まで和服に縁がなかったので未知の世界だった本場奄美大島紬の魅力を堪能。
園内には亜熱帯植物も植えられており、奄美大島の自然を学ぶこともできました。
「奄美大島らしい場所」を観光したいと思われるなら、候補地に挙げられてはいかがでしょうか。
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