先日、クラブツーリズムの日帰りバスツアーに行ってきました。
『トイレ付きバス利用 御創建二千五十年奉祝式年 熊野本宮大社 世界遺産「熊野三山詣」めぐり』
というツアーです。
熊野川を下る
熊野本宮参拝を終えた私たちは、新宮に向けて、熊野川を下ります。
あのトンネルは何かな? これも幻の鉄道・五新線の遺構なのかな?
熊野川は独特の、とても美しい緑色をしていました。
白い河原には、水害多発地域のせいか人工物がほとんどなく、不思議な静けさがありました。
山の中を流れているから、人があまり住んでいないのでしょうか。
熊野速玉大社に参拝
この熊野川の河口に位置する和歌山県新宮市に、熊野速玉大社は鎮座しています。
熊野三山の中では唯一、市街地にあって階段の上り下りがないという、足腰の弱い私たちにはとてもありがたい神社でした。
熊野本宮と比べると、朱色が使われていて、とても華やかな感じがします。
祭神は、熊野速玉大神、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)、家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)で、熊野速玉大神から神社の名前は取られています。
ちなみに家津美御子大神は、スサノオと同一視された熊野本宮の主神でした。
でも要するに、私たちの身の回りの自然を神格化したものでしょう。
境内には小さな祠もたくさんあり、これにも手を合わせました。
社殿以外の見どころ
新宮の参拝時間は13:30~14:00の30分間。意外と短いのです。
特に写真をたくさん撮ったり、願い事が多かったり、案内板をしっかり読みたかったり、お店を覗きたいと思ったりすると、何かを諦めないといけません。
時間があれば行きたい神宝殿
古い神宝類1,000点以上が国宝に指定され、神宝館で展示されているのですが、ちょっと時間的に苦しいかなと思ってここは泣く泣くパスする羽目に。
天然記念物のナギの大木
熊野三山造営奉行だった平重盛お手植えのナギは、国内最大で、推定樹齢1,000年だそうです。
後白河法皇が愛した今様(当時の流行歌)の歌碑
熊野へ参るには 紀路と伊勢路のどれ近し どれ遠し
広大慈悲の道なれば 紀路も伊勢路も遠からず(『梁塵秘抄』より)
熊野速玉大社参詣曼荼羅
世界遺産登録を記念して作られ、熊野速玉大社を中心に、新宮の聖地を描いています。
速玉大社の祭神は、神仏習合思想により、平安時代から薬師如来と同一視されました。
新宮はは生きる力をもう一度いただき、人生を再出発するための地点なのでしょうか。
ヤタガラスいろいろ
境内の自動販売機に、ヤタガラスが描かれていました。JFA(日本サッカー協会)のシンボルマークです。1本の足でサッカーボールをつかんでいますね。
土産物屋にも「熊野サイダー」のヤタガラスがいましたが、このカラス、どこか愛嬌がありました。熊野サイダーを買えばよかったと、今になって後悔。
サッカー協会のヤタガラスはくちばしまで真っ黒なのに、こちらはくちばしが黄色いから、どこかキョロちゃんっぽくてかわいい。
目つきはクールなんです。私の写真ではわかりにくいかも知れないので、熊野サイダーの製造元・熊野鼓動さんのフェイスブックから写真を紹介しました。
参拝の記念に
ヤタガラスが出たところで、カラス文字で描かれた熊野速玉大社の護符・牛王宝印(ごおうほういん)。
誓紙や病気平癒、災難除け、起請文として有名です。赤い紙包の中に、折りたたまれて入っていました。値段は500円で、熊野三山すべて同一価格でした。
熊野速玉大社の御朱印。300円でした。
神倉山のゴトビキ岩
今回バスツアーでの時間がなく、訪れることができなかった神倉神社を、バスの窓から遥かに拝むことができました。
場所は下の地図をご覧ください。車での移動時間は短いのですが、参拝するまでの山登りがものすごく大変な神社だそうです。
写真がうまく撮影できなかったので、近くの駐車場の看板を撮影。
ものすごい巨岩がゴトビキ(ヒキガエルのこと)岩でご神体。この岩に最初、熊野の神々が天から降り立ちました。いかにもそれらしい、不思議な神々しい巨岩です。
その後社殿を建てて祀った場所が、「新宮」というわけです。
ゴトビキ岩には参拝できませんが、事前にお願いしておくと、神倉神社の御朱印はいただけます。
それにしても、熊野には神秘的な場所や雄大な自然が多いですね。
次回はいよいよ、雄大な自然№1の那智の滝です。お楽しみに。
コメントを残す