2018年8月19日(日)~20(月)に、阿寒湖温泉に滞在しました。
私たちが泊まったホテル阿寒湖荘は、レストランで昼食を提供していないため、自力で店を探して食べる必要がありました。
下調べをロクにせず、出たとこ勝負なのでレストラン運の悪い私たちですが、阿寒湖温泉ではうまい具合に、地元グルメの名店にたどり着くことができたので紹介します。
郷土料理奈辺久でいただくワカサギ
阿寒湖温泉に到着して、最初の昼食は、郷土料理奈辺久(なべきゅう)さんでいただきました。
特にガイドブックを見て行ったわけではなく、阿寒湖温泉に到着したのが14:00前で、昼食を何も食べておらず、おなかがすいていたのです。
阿寒湖の遊覧船に乗ろうかと思ったのですが、少し待ち時間もありました。
どこかでご飯が食べたい!という時に、とてもいいてんぷらの香りが漂ってきました。それが、この奈辺久さん。思わず引き込まれてしまいます。

幸運の森商店街の入り口で、遊覧船の「幸運の森桟橋」にも近くて便利。郷土料理の店とは知らず、蕎麦屋さんかなという認識でした。
店内も「町の食堂」という感じ。特に「観光客向き」という感じでもありません。
メニューを見ると、ワカサギについて書かれた新聞記事(カルシウムの供給源!)が特別につけてあったので、この店のおすすめはワカサギだと判断し、わかさぎ天ざる(1,180円)を注文。ワカサギの天ぷらがとてもおいしくて、あっという間に食べてしまいました。お蕎麦もおいしくて、偶然の出会いに感謝。


夫の方は、魚が苦手なのか、山菜そば(860円)を注文しました。
料理が出来上がるのも早く、予定していた15:05発の遊覧船に乗ることができました。
後で『るるぶ知床 阿寒 釧路湿原 網走』を見ていて、この店じゃないの?と気づいたという間抜けぶり。
それによると、ワカサギの天ぷらが15~20尾もあるわかさぎ天丼(750円)や、ワカサギの天ぷらとヒメマスの刺身が入った奈辺久弁当(2,160円)がおすすめのようですね。
店に隣接して、阿寒湖漁業協同組合があり、ワカサギのつくだ煮などを加工しているようです。ワカサギは、阿寒湖の冬の名物だったのですね。
お食事処味心の深山丼
阿寒湖温泉2日目は、もう少しちゃんと調べてから、地元の名店に行こうということになりました。
『るるぶ』で調べていると、阿寒湖(というより北海道名物)の1つがエゾジカの肉らしい。
先日クラブツーリズムのバスツアーで熊野三山を訪れた際、途中訪れた道の駅吉野路大塔でも、「ジビエ」として盛んにシカ肉を売っていたのを思い出しました。でも、私たちにとってはまだ、シカ肉は身近な存在ではありません。
一方で、シカによる農産物や森の木々の食害被害などもあり、「駆除」されるシカもいます。エゾジカも同様で、『ウィキペディア』によると食害被害だけでなく、生態系も破壊している地域があり、かなり駆除されているそうです。
シカには気の毒だけれど、ただ単に殺されるだけよりも、おいしくお肉をいただいた方がいいのではと気になっていました。
バスツアーの時にはシカ肉は購入できなかったので、今回エゾジカを食べるために、お食事処味心(あじしん)に行ってみました。
商店街から少し離れた「まりも通り」にある店です。昼間はあまり人通りがありませんでした。


建物に大きく店の名前が書かれていました。

夜には炉端焼きもやっているようです。店内はたくさんの客でにぎわっていました。観光客も多かったです。

カウンターで目に付いたのが、壁に飾られた写真やサイン色紙。あの昭和の大横綱、大鵬(たいほう)関ではないかと夫は目ざとく見つけました。


大鵬関は、摩周湖のある弟子屈(てしかが)町出身。阿寒湖のある釧路市(釧路市は旧阿寒町などと合併し、香川県の8割位ある広さ!)に隣接しています。隣接といっても、北海道の場合はちょっと距離がありそうで、グーグルマップによると車で1時間ほどのようでした。

こうしている間に、お待ちかねの深山丼(1,000円)到着。

安全安心なエゾジカ肉(飼育したもの?)を、行者ニンニクとともに味付けしています。

「シカ肉は臭いがしない?」と夫に言われましたが、特に何も感じませんでした。やや歯ごたえがあったかな。おいしく頂きました。

夫は担々麺(1,000円)を注文していました。写真を撮るのを忘れてしまいました。
外国人も訪れるのか、メニューに英語表記があったような気がするし、各種カード払いにも対応していました。銀聯(ぎんれん)カードもOK。
エゾジカ食肉利用推進の動き
ちなみにこの日(2018年8月20日)、菅義偉(すがよしひで)官房長官が北海道入りし、釧路市のエゾジカ食肉加工センターを見学したようでした。
国立公園観光を推進=菅官房長官、「阿寒摩周」を視察(時事ドットコムサイトより)
釧路市阿寒町では、地域経済を支えてきた雄別炭鉱が閉山し、それに代わる地場産業が求められています。またエゾジカの駆除も多く、それを有効利用しようという試みが、町ぐるみで行われているようです。
先月鑑賞したオペラ『魔弾の射手』では、狩りの獲物としてシカが登場し、森を管理する役人(護林官)の館には、シカの頭部剥製が、たくさん飾られていました。
シカ肉を食べることにあまり抵抗がなさそうな外国人観光客だけでなく、一般の日本人にも、地元のグルメとしてエゾジカ肉が浸透すればいいなと思いました。
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