2018年8月9日(木)、バイカル湖を訪れました。
展望台から美しいバイカル湖も見たし(日本の湖と比べると、本当に海みたい! 対岸が見えません)、名物グルメのオームリという魚も食べたし、夫はもう、いつ帰っても良さそうです。
でももう1つ、バイカル湖を紹介するテレビ番組で、必ず登場するバイカル湖名物を見ていません。
それは「バイカルアザラシ」です。
バイカル湖博物館へ
そのバイカル湖名物を見るために、私たちはリストヴャンカのバスセンターからバスに乗り、再びバイカル湖博物館へ向かいます。
「再び」と書いたのは、展望台に行くときにここで降りて、博物館の横も通りかかったけれど、一体何の建物か私たちにはわかっておらず、観光客がたくさんいたのですが、まぁいいか、と確かめもせずにその場を立ち去っていたのです、そういえば「ミュージアムで降りろ」と言われていたのに、きれいさっぱり、「ミュージアム」が頭から抜け落ちていました。
「ミュージアム」のバス停。
結局また、バスセンターからバスに乗って、博物館前で降りる羽目に。海の眺めはいいです。
いくら出発まであわただしかったとはいえ、ちょっと事前準備をさぼりすぎた、そのツケが回ってきました。
バイカル湖には世界一がいっぱい
バイカル湖博物館は、「ロシア科学アカデミー・バイカル湖沼学研究所」の一部だそうで、「いかにも博物館!」という感じの大英博物館っぽい外観ではなく、ややこじんまりした印象です。
入場料は1人310ルーブルでした。
なぜ、バイカル湖に博物館ができたかというと、バイカル湖が学術的に貴重な湖だからです。
バイカル湖はアジア有数の大きな湖で、世界最大の透明度を誇っています(ちなみに摩周湖が2位)。
それだけでなく、最大水深が 1,741mと世界で最も深い湖であり、また世界最大の貯水量の湖だそうです。世界一が3つもあるとは。バイカル湖おそるべし。
元々は海(しかも深い海溝!)だったものが、地殻変動で陸に閉じ込められ、長い期間に淡水化し、湖になったため。
博物館には、そのようなバイカル湖の成り立ちなども解説されていたようでした。
太古の地質学の時代から、バイカル湖の歩みを見ることができました。
初めて見たバイカルアザラシ
さて、疲れているのとロシア語や英語が読めないのとで、展示コーナーをさっと通り過ぎ(ちょっともったいなかった!)、とにかくアザラシはどこにいるんだろう??と探し回りました。
そしてやっと見つけました。
アザラシだけでなく、バイカル湖の生き物が、水族館のように展示されているコーナー。
オームリもいるのですが、どれがオームリか、燻製ではない、泳いでいる姿ではまだわかりません。さかなクンが横にいてほしかった。
色々な水槽を見て、一番最後に、バイカルアザラシのプール発見!
思っていたよりずっと小さなアザラシで、ずんぐりむっくり、紡錘形の面白い体つきです。
ゴマフアザラシ属の一種で、世界で唯一、淡水だけで暮らしているアザラシだそうです。
ゴマフアザラシの仲間っていうことは、あの『少年アシベ』に出てきたゴマちゃんの仲間かな?
でも、時々赤くなる照明のせいもありますが、ゴマちゃんと雰囲気はだいぶん違います。第一体が白くない! でも子供の時には白い毛皮だそうです。
ヒレ(足)には鋭い爪がありました。バイカル湖の生態系の頂点に君臨し、カジカなどの魚を食べる肉食動物です。
泳ぐ速さもかなりのもの。器用に小さな丸い穴もくぐっていました。じっと見ていると、やっぱり愛嬌があります。
バイカルアザラシに出会える場所
帰国後に知ったのですが、『地球の歩き方 シベリア』には掲載されていないけれど、他にもバイカルアザラシを見学できる場所はあったのでした。
「とにかくバイカルアザラシだけを見たい!」というのであれば、私たちがオームリを食べた市場の近くにあった「ネルピナリ」がいいかもしれません。
「ネルピナリ」とはロシア語でアザラシのこと。
ただ、かなり小規模な施設のようです。バイカルアザラシのショーもあり、「トリップアドバイザー」によると、リストヴャンカの動物園・水族館部門では第1位。ただ、ちょっと辛口のコメントもあるみたい。
私もバイカルアザラシの看板を見つけ、気になっていたのですが、中国語とロシア語しか看板に書いていなかった(ような気がします)ので、怪しげな施設かな?と思っていました。
バイカル湖博物館の方が、アザラシがのびのび泳げているのでしょうか。
ちなみに、神奈川県の『箱根園水族館』には「バイカルアザラシ広場」があって、ここではバイカルアザラシが芸をしてるそうです。
珍しい動物だけれど、意外と身近にいるものですね。鳥羽水族館にもいるそうですよ。
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