2019年7月13~15日、3連休を利用して、ピーチで台北を訪れました。
1日目の7月13日(土)は、台北市内の北投温泉や淡水を訪れましたが、2日目の7月14日(道)は、台北近郊の三峡を訪れました。
三峡へのアクセス
私たちが今回選んだ交通手段は、まずMRTで永寧駅へ移動し(台北駅なら藍線BlueLineで1本)、バスターミナルから916路のバスに乗って「三峡老街」で下車するというもの。
「三峡老街」バス停から、活気のある商店街が続きます。ここはまだ「老街」ではありません。
やっと「三峡老街」の石碑が見えてきました。
私たちの目的地は、老街の中にある「三峡祖師廟」です。
三峡祖師廟とは
正式には、「三峡清水厳祖師廟」といいます。
元々、17世紀に大陸から来た人々によって建設されましたが、地震や日本軍との戦いにより損壊。
再建されたのちも痛みが目立ってきたため、1947年から大々的な修復作業が続き、現在もまだその作業は続いているそうです。
その修復作業を担ったのが、当時有名だった芸術家・李樹梅氏。
「新しい廟を民間芸術の殿堂とする」というポリシーを掲げ、台湾中から著名な芸術家を呼び、そして最高の材料を集めました。
基礎部分はすべて石で造られています。
五つの門と前殿、正殿、後殿からなる三殿がある、伝統的な建築様式。
柱の上の部分は木材で作られ、接着剤や釘を用いない、しっかりとした木組みで構造されているそうです。
「東方芸術の殿堂」! 素晴らしい装飾の数々
実は私は何の予備知識も無くここを訪れたのですが、建築や彫刻の見事さに驚きました。
日本の寺院では見かけない屋根飾りがすごい! 龍がたくさんいます。
よく見ると、色彩もよく残っていました。
そして見事な天井!
教会やモスクのドームと比べても、遜色ありません。
壁や柱にも、素晴らしい彫刻の数々。
彫刻は『西遊記』や『三国志演義』などをモティーフにしているようで、もしガイドさんと一緒に見学したらとても面白いだろうなと思いました(そのかわり、見学に1日かかるかも)。
中央に鎮座しているのが、ご本尊の「清水祖師」。
福建省安渓の神で、その地方出身の人々がここへ移住したときに守護神として祀ったそうです。
中央にある石の柱は、日本統治時代に存在した台湾神社(現在は圓山大飯店が建っている場所にありました)の鳥居でした。
空襲で倒れたこの鳥居(日本産御影石)を転用して、使っているのだとか。
柱の彫刻を見ていると、昔訪れた、大航海時代の栄華を残すポルトガル(リスボン)のジェロニモス修道院の柱を思い出しました。
実は本殿の柱が、一番彫刻が優れていて芸術性が高いというのを後で知ったのですが、どの柱も皆それぞれ素晴らしい。
特に鳥は千匹以上も刻まれていますが、一匹たりとも同じものがいないのだとか。
柱は130本以上もあり、台湾の廟の中では、柱の数が多いそうです。
こちらは、学問の神様のようです。各種試験に御利益がありそう。私も祈りました。
台湾の人々にとっては、ここは観光地というよりは信仰の対象。
たくさんの人々が、熱心に参拝していました
一部では「東方芸術の殿堂」と絶賛されているようですが、日本での知名度は、台湾の観光地の中で果たして高いのでしょうか? もっと知られていてもいいような気がしました。
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