2019年12月28日(土)、午前中にミャンマーの聖なる山・ポッパ山を訪れました。
8:00にニャウンウーのズフリティホテルを出発して、途中1回休憩をはさみ、ポッパ山に到着したのは9時半過ぎでした。
目的地の名前
私たちは普通に(運転手さんも含め)、目的地を「ポッパ山」と言っていますが、厳密にいうと違います。
ポッパ山というのは、標高1,518mの死火山で、ここを登るわけではありません。
この山のふもとにある、特異な外観の岩頸タウン・カラッ(標高737m)の上に寺院があるのです。
平原の上に忽然とそびえるこの山は、昔からミャンマーの人々に畏怖の念を与えていたようで、仏教とはまた違うミャンマーの伝統的なナッ(精霊)信仰の聖地なのです。
トラックの荷台に、たくさんの人が乗ってやってきます。目的地に近づくと、道はかなり渋滞しました。
可愛いお坊さんたち。ピンクの僧衣は、尼僧が着用するようです(男性僧侶はえんじ色)。
山麓の土産物屋
ポッパ山の入り口は、2匹の白いゾウに守られています。
この廊下を進んでいくと、色々な店舗がぎっしりと並んでいました。ここから階段を、777段も登ります。
店先に並んでいるのは、あまり私たちは、買おうとは思わない品々です。
ミャンマーの人々が、参詣記念として買うのかな? 聖人の像も売られているようでした。
人も多いけど、猿も多い
参道の廻廊には、所々に祠があります。
電飾がついていたりと、昨日のニャウンウーの寺院に比べると、とてもきらびやか。
飲食店の屋台もありました。女性の頬に塗られている白いものが、ミャンマーの伝統化粧品である「タナカ」です。
参道を1/3くらい登ったところで、靴や靴下を脱ぎます。
この辺りは猿が多く、参詣人がトウモロコシなどを購入して、猿に与えていました。
猿たちはあまり人を怖がっていないのか、参道の階段にも平気でやってきます。この辺りは裸足で上るのですが、あちこちにトウモロコシなどが散らばっていました。猿が苦手な人には、辛いかも。
登った人だけが見ることのできる景色
山頂までの777段の階段は、床が地面ではなく、石段なので予想よりは歩きやすかったです。
階段の途中にはベンチもあり、眺望を望める場所もありました。
でも、勾配のきつい場所もありました。
山頂近くの祠です。仏教寺院と違うのは、仏像と違う聖人像もたくさんあること。
ただ、聖人像がマネキン人形みたい。カトリックの教会でも感じるのですが、こんな風に色がついていると、有難味が感じられなくなってしまうのが、日本人の美意識なのかな。
ナッ信仰は精霊信仰と訳されますが、非業の死を遂げた人が、ナッとして祀られることも多いそうです。
菅原道真とか、早良親王とか、日本の御霊信仰と似ていて興味深いです。人間の考えることは、大体似ているのかもしれません。
そしてようやく山頂へ!
この龍の鱗のような赤いものは、参道の屋根です。
山頂にも、多くの祠がありました。
たくさんの聖人がいます! 像にも紙幣が差し込まれていて、まるで大衆演劇のスターみたいです。ちなみに右奥の写真の人物は、1952年に亡くなった錬金術師(超能力者 ウェイザー)のボーミンガウン。このポッパ山で修行したという、高い人気を誇る聖人です。ミャンマーの宗教は面白い!
頂上の寺院の屋根。仏教寺院と同じデザインで、祠も仏像と聖人の像が混じっていて、日本でも神と仏がかつて混じっていた(神仏習合)のを思い出しました。ちなみにミャンマーでは、上座部仏教の下にナッ信仰が位置付けられていたそうです。
山頂からの眺め。
あの道は、私たちが来た道かな? 時間を忘れて、しばし見入ってしまいました。
下り坂もなかなかきつい
さて、登った後は、777段の階段を降りなければなりません。
下り坂は一見楽そうですが、勾配のきつい箇所は大変でした。
下りの時には、登りの時には気が付かなかった風景も見えてきました。
途中にはトイレもあります。ただし有料でした。確かこの近くだったかな。
777段の階段を降り、ちょっとタクシーを探すのに苦労したけど(タクシーのナンバーを写真に撮っておくといいです!)無事に運転手さんとも出会え、帰りはノンストップで宿まで帰りました。
ホテルに到着したのは、12時前。公共交通機関ではもう少し時間がかかるかもしれません。
私たちには時間があまりなかったので、効率的なタクシーチャーターでよかったなと思いました。
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