旧弘前市立図書館
2020年12月29日(火)、初めて訪れた弘前市で、洋館を巡ることにしました。
藤田記念庭園と洋館を最初に訪れた後、次に訪れたのは旧弘前市立図書館。
藤田記念庭園から近いのですが、キャリーバッグを引きながら慣れない雪道を歩いたり(雪道はとても怖い)、階段を登るのでちょっと大変でした。
目的地到着。図書館というよりも、小さな城館と言ってもいいくらい! ルネサンス様式の木造3階建です。
先ほど訪れた旧藤田家別邸(上の写真)に、屋根の色や塔(両方とも八角形の塔)の雰囲気は似ていますね。
調べてみると、2つの建物を設計したのは親子だったのでした。
旧弘前市立図書館を設計した堀江佐吉の六男金蔵・七男幸治が、旧藤田家別邸を設計したのだとか。赤い色や八角形の塔は、父親譲りのモティーフなのかな。
本来なら内部見学できるそうですが、年末のためか閉館していたのが残念でした。
旧東奥義塾外人教師館
この建物に隣接して、もう1つ洋館が建っていました。
それがこの建物。旧東奥義塾外人教師館です。英語教師の宿舎として建てられました。
東奥義塾は津軽藩藩校の流れを汲むキリスト教系の私立学校(当初は男子校)で、創立者が学んだ慶應義塾にならって命名されたのだとか。
雪道に気を取られ、側面からしか撮影しなかったのでよくわからなかったのですが、実はこの建物も、屋根はりんご色でした(下は『ウィキペディア』の写真)。
高い給与で外国人教師を雇い、アメリカの教科書を使うなどレベルの高い教育が行われたそうです。
ミニチュア建造物
この建物の知覚に、「ミニチュア建造物」という名前の書かれた倉庫のような一角がありました。
中に入ってみると、弘前市の洋館のミニチュアがたくさん! 実際の1/10の大きさだそうです。
この骨組みパイプがいかにも無骨なのですが、後で調べると、普段は屋外に展示されているけれど、冬の間は雪を防ぐため、このような仮設の建物に収納されているようでした。
訪れることができない建物は、ここで雰囲気を味わえます。
バルコニーのある旧弘前市役所(上)は、今は解体されて失われてしまったそう。
上の建物は、これから行く予定の青森銀行記念館。
そして旧弘前郵便局。ロシア風の美しいこの建物も、解体されたとか。
時空を超えて、素晴らしい建物が集うミニチュア博物館。緑の屋外で見るのも楽しそうですね。
弘前市立観光館
最後に訪れたのは、青森銀行記念館(旧第五十九銀行)。
その途中、弘前市立観光館で休憩。
今では珍しい組ねぷた(初めて見ました!)。
津軽藩を築いた初代藩主・津軽為信公の石膏像もありました。
そこで尋ねたところ、目的地の青森銀行記念館までは、徒歩3分ほどだと言われて一安心。
青森銀行記念館 見逃した渋沢栄一関係の資料
ところが道に迷ってしまい(どうやら進む方角を間違えた)、やっとたどり着いたときにはもう16:30近くになっていました。
ここは旧第五十九銀行本館本店。私は記念館内部を見学したかったので、ちょっとショック。
旧弘前藩家老等によって明治に設立された第五十九銀行ですが、この銀行設立を勧めたのが、あの渋沢栄一。
生涯で500近い企業の設立に携わった渋沢栄一ですが、こんな所でも出会うとは! 恐るべし。
きっと記念館内部には、渋沢さん関係の資料もあったと思うのですが、仕方ありません。また今度。
記念館見学ができなくてがっかりしていたら、突如建物が、華やかな光りに包まれました。
ライトアップが始まったのです。
仄暗い空に浮かび上がる青森銀行記念館は、近代資本主義の基礎を築いた「銀行」というものの威厳と誇りを象徴しているかのようでした。
コメントを残す