霊場恐山参拝記(中編) 恐山菩提寺で地獄巡り&「地獄に仏」を実感

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2023年5月4日(木)、青森県の霊場恐山(おそれざん)を訪れました。

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霊場恐山の真骨頂 火山の特性を生かしたあの世の光景

日本三大霊場の1つと言われる恐山は、菩提寺の伽藍やご本尊のご利益もありがたいのですが、

他の2つの霊場(滋賀県の比叡山、和歌山県の高野山)と比べると最大の違いは、火山やカルデラ地形を生かしたあの世の再現でしょう。

火山のため、草木が生えない場所が多いのです。写真は「賽の河原」と呼ばれる場所で、幼くして亡くなった子供たちが「親不孝」の罪(!)のため、鬼の責め苦を受ける場所。子供たちが親の供養のため、せっせと河原の小石を積んで塔を造っても、すぐに鬼が壊してしまうのです。子供たちのために、参拝客が石を積んで塔を建てています。

荒涼とした景色は確かにこの世のものとも思えず

所々から噴き出す火山性ガスもあり、硫黄もあって独特の臭いと雰囲気。

このような場所は日本の火山地帯には他にもたくさんあり、「〇〇地獄」と名付けられている場所も多いのですが、観光地化している場所も多いですね。でも霊場恐山は宗教色の方が強く、「恐ろしい」とまではいきませんが、厳粛な気持ちになりました。

立山(みくりが池周辺)にも「地獄谷」という場所があったのですが(上の写真)、火山性ガスのため近寄ることができず、雪が積もっていることもあって、美しいとは思いましたがあまり地獄という印象はありませんでした。

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一方恐山は、むき出しの岩肌や近くで見る火山ガスの噴気孔のためか、とても「生々しい」。リアルに死後の世界が感じられそうです。日本三大霊場と言われるのも頷けるなと思いました。

地獄にいる仏たち

恐山境内に広がるカルデラには、様々な地獄が表現されていました。

無間地獄や

昔はもっと水が赤かったらしい血の池地獄(出産や月経で大地や水の神を汚した女性が堕ちる地獄!)など、よく耳にする地獄の他

重罪地獄や

金堀地獄など、初めて聞く地獄もありました。

恐山には136もの地獄があるらしいのですが、その合間には、大師堂(弘法大師ではなく、恐山を開いた慈覚大師円仁)や

大平和観音と永代無縁碑という、ありがたい場所もありました。供えられた風車がカラフルですが、周囲の光景とどこかアンバランスで、異世界感が募ります。

戦死者を祀った英霊地蔵尊もありました。

八葉(はちよう)地蔵菩薩像とご対面。ちなみに宇曽利湖(うそりこ)を囲む八つの山からなる「恐山」は、仏が座る八つの花弁が広がった蓮の花に例えられ、死後の世界のイメージも広がったのでしょう。

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優しいお地蔵様の表情を見ていると

どんな地獄に堕ちてしまっても、最後はお地蔵さまが救ってくれそうな安心感が満ちてきそうな気がしました。

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